OKINAWA MOVIE LIFE

沖縄(宮古島)在住の映画好き。ツイッターは@otsurourevue

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先週の読書記録

2009年3月30日 - 2009年4月5日の読書メーター 読んだ本の数:8冊 読んだページ数:2196ページ ■少女地獄 (角川文庫) 非常識と呼ばれる人間には二種類いる。社会と繋がる気のない人間と、社会と繋がる方法があまりにも奇異な人間。そして、ここに出てくるのは…

先週の読書記録

二極化の傾向2009年3月23日 - 2009年3月29日の読書メーター 読んだ本の数:6冊 読んだページ数:1772ページ■I'm sorry、mama. (集英社文庫 き 16-2) うわー、何というか…。仮に私に文才があったとしても、この母性を始めとするあらゆるモラルを否定する小説…

先週の読書記録

一日七冊は新記録だわ2009年3月16日 - 2009年3月22日の読書メーター 読んだ本の数:14冊 読んだページ数:3996ページ■ぼくたちは何だかすべて忘れてしまうね 高校時代愛読していた漫画家岡崎京子さんの小説。バリバリのポストモダンです。やっぱりこの人の詩…

先週の読書記録

2009年3月9日 - 2009年3月15日の読書メーター 読んだ本の数:10冊 読んだページ数:3590ページ■遠まわりする雛 クドリャフカの感想で書いたことの理由がわかった気がした。「古典部」シリーズは日常の謎を扱った人が死なないミステリー、だが、本当にそうな…

先週の読書記録

ヨネザワとハルキとユユポ2009年3月2日 - 2009年3月8日の読書メーター 読んだ本の数:9冊 読んだページ数:2522ページ■とらドラ 10 (10) (電撃文庫 た 20-14) 生まれて初めてAmazon.co.jpを駆使して手に入れてやった!うん、よかった!デレるだけで終わった…

先週の読書記録

忙しくてあんまり読めなかったな。「巨匠とマルガリータ」「蜘蛛女のキス」みたいに壁にぶつかっている小説もあるし。 2009年2月23日 - 2009年3月1日の読書メーター 読んだ本の数:5冊 読んだページ数:1808ページ■不道徳教育講座 高校生の頃には「仮面の告…

先週の読書記録

2009年2月16日 - 2009年2月22日の読書メーター 読んだ本の数:10冊 読んだページ数:2938ページ■隊商―キャラバン (岩波少年文庫 (2081)) 19世紀に夭折したドイツ人作家の手による児童文学。アラビアンナイトの影響も感じた。粗筋は、キャラバンに向かう商人…

先週の読書記録

2009年2月9日 - 2009年2月15日の読書メーター 読んだ本の数:7冊 読んだページ数:2316ページ■金剛石のレンズ (創元推理文庫) 今から150年も前にこんな小説があったのか。ポーより断然現代に通用すると思う(ポーは狂気が強すぎる)。そこはかとなく漂うダメ…

先週の読書記録

先々週は教習所のストレスからの反動とはいえ読みすぎたことに反省(1月の読書冊数60冊とか行ってたし・・・)。 先週読んだ本でポール・オースターの「幻影の書」と千早茜の「魚神」(これは日曜の夜に読み終わったので今週に入るが)は改めて感想を書こう…

先週の読書記録

読 み す ぎ 2009年1月26日 - 2009年2月1日の読書メーター読んだ本の数:17冊読んだページ数:5428ページアラビアの夜の種族〈3〉 (角川文庫)想像力が追い付かないほどの強烈さ。ファンタジー的な要素もさることながら、きちんと「行きて帰りし物語」なのも…

先週の読書記録

2009年1月19日 - 2009年1月25日の読書メーター読んだ本の数:11冊読んだページ数:3605ページとらドラ!〈7〉 (電撃文庫)前2巻に比べ構成が整えられた印象。中盤で亜美が高須や大河たちの関係を「ままごと遊び」と指摘したときに、あ、この作品はもう一歩向こ…

先週の読書記録

2009年1月12日 - 2009年1月18日の読書メーター読んだ本の数:14冊読んだページ数:2829ページニンギョウがニンギョウ (講談社ノベルス)昭和10年代の小説のようなイメージ。上澄みだけをとって椎名林檎のように飾り立てているようにも思えるし、何らかの暗喩…

先週の読書記録

あけましておめでとうございます。今年もよろしくです。 3ヶ月ぶりの日記。だいぶ放置してしまいました。 最近は 読書メーター - あなたの読書量をグラフで記録・管理 のほうにばかりかかりきりで、こちらのほうで読書の感想は書いているのだけれど。 一本…

アーサー・C・クラーク「幼年期の終わり」

SFの古典を今読み返すって事は、純粋に楽しむのとはまた別の性格を持ってきたりするわけで。 超有名な古典もアイディア的にはすでに大方の予想のつくものになっていたりもする。 これも、正直言えばそうだと思う。 ただ、今読み返す価値はあるかといわれれば…

竹内真「風に桜の舞う道で」

正直に言えば、かなりセンスのないタイトルだ。 内容も、あまり突出したところはみられず、予備校寮である「桜花寮」の日々は楽しそうだな後は思うし、一人一人のキャラクターの掘り下げもなかなかだとは思うけれど、そこに流れる思想は良識を抜け出してはい…

筒井康隆「心狸学・社怪学」

10月から12月にかけての季節はなんだか終末観が漂っている。個人的に、この終末観は自分が何らかの問題を抱えているときには逃げ出したくなるくらいいやなのだけれども、特に何の問題も抱えていないときには本や映画などに触れたときに感じるものとして大好…

吉本ばなな「哀しい予感」

とにかくタイトルが素敵だ。原マスミというミュージシャンの曲のタイトルからとったらしい。ぼくは原マスミは未聴だが、おそらくは吉本ばななの独特な雰囲気を伝えてくれる音楽に違いない。 幼少時の記憶を持たない女の子が19歳のときに家出して、変わり者の…

森博嗣「有限と微小のパン」

森博嗣のS&Mシリーズの9作目にして最終作。 ページ数も多く、とにかく読み進むのが遅くて、思ったより時間がかかってしまった。もしかするとハズレかなと思うくらい、わけのわからない殺害現場状況だったし、建築学科ならぬぼくには部屋の位置関係をつかむの…

村上春樹「ノルウェイの森」

「世界の中心で、愛をさけぶ」に抜かれるまでは日本の小説で発行部数No.1だった作品。 だけど、これって本当に238万人が読むような作品だろうか。いや、否定しているわけじゃなくてね。椎名林檎の「勝訴ストリップ」とかもそうだけど、思いっきり作者性を出…

伊坂幸太郎「アヒルと鴨のコインロッカー」

映画を観る前に読んでみようかなあと思った。だから最初から河崎は瑛太をイメージしてしまった。 物語の根幹となるトリックは感づくことができた。けど、それを取り巻く真実の伏線が明らかになるさまは見事だった。ミステリーなのであまり語ることができない…

乙一「GOTH」

乙一の連作短編集。猟奇殺人などに興味を惹かれる傾向のある物静かな少女・森野夜と同じ傾向がありつつも普段は友人たちとも明るく接している物語の語り手「僕」が町内で起こる猟奇的な事件に巻き込まれるが・・。というもの。ミステリー要素が強い。ただ、…

谷崎潤一郎「春琴抄」

谷崎潤一郎の中編小説。内容は、盲目の琴の師範の女性と、その小間使いの男性との間の恋愛小説といったところだろうか。 はっきり言って読みづらいです。句読点が打たれていないところが多々あるし。ただ、これは古典に近づけるための努力なのだろうな。この…

夏目漱石「こころ」

教科書に載っていたので有名かもしれない夏目漱石の小説。正直、自分がこの作品を語るだけの語彙力や知識があるのかどうか自身はないのだけれど。 このお話って、ものすごく絶望的なところから始まっていると思う。「私」は、いわゆるニートだ。そして「先生…

劇団ひとり「陰日向に咲く」

芸人、劇団ひとりの作家デビュー作。 あー、これで泣いたとか言っちゃったら底が知れたとか思われちゃうんだろうな。底知られついでに言うと、今まで活字本で泣いたことがあるのは、「東京タワー」と重松清のナイフとこれだけだ。 だけどさ。この作品の泣き…

リリー・フランキー「ニホンのみなさんさようなら」

リリー・フランキーの映画エッセイ集。 僕は映画を観るときにこの本を参考にすることが多い。映画評論家ってどうしてああまで上から目線なのだろう。いろんなこと知ってますよ〜って知識をひけらかしたい欲がどうもちらほら見えるのだ。 リリーさんは、多少…

柴崎友香「次の町まで、きみはどんな歌をうたうの?」

「きょうのできごと」で著名な作家、柴崎友香の2001年発刊の中篇。 この作品を読んで感じたのは、まるで大学入りたてのような瑞々しさがあるなということでした。 別に主人公の置かれている状況は大学はいりたてでもなんでもないです。表題作の主人公は才能…

村上春樹「風の歌を聴け」

この本をはじめて読んだのは高校のときだった。多分、正直に言ってあまり面白いとは思わなかったんじゃないかと思う。そのときにはすでに「ねじまき鳥クロニクル」や「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」などディープで複雑な村上春樹を読んでい…

村上春樹「風の歌を聴け」

この本をはじめて読んだのは高校のときだった。多分、正直に言ってあまり面白いとは思わなかったんじゃないかと思う。そのときにはすでに「ねじまき鳥クロニクル」や「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」などディープで複雑な村上春樹を読んでい…

久世光彦「一九三四年冬−乱歩」

演出家としても活躍していた久世光彦の小説。 内容は、スランプ状態にあった江戸川乱歩がしばらく表世間から行方をくらまし、異人ホテルである「張ホテル」に閉じこもり、短編「梔子姫」(ちなみに久世氏による贋作である)を完成させるに至る経緯を記したも…

秋山瑞人「イリヤの空、UFOの夏」

秋山瑞人のライトノベル。2001年から2003年にかけて電撃hp上にて発表。全4巻。 個人的には戦争モノって苦手なんです。それがなぜかって言うと、戦局が理解できないから。無論、現実の戦争がどうやって起こって、今どういう状態にあるのか、ってのを理解する…