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OKINAWA MOVIE LIFE

沖縄(宮古島)在住の映画好き。ツイッターは@otsurourevue

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『ザ・ギフト』

個性派俳優として活躍するジョエル・エドガートンの監督作品『ザ・ギフト』はとても優れたホラー映画であり、社会の縮図を写し取ったような寓意性にも富んでいます。釈然としない終盤の展開には「イヤミス」を感じた。※ 以下、ネタバレします学生時代にサイ…

『永い言い訳』

※ 内容に触れています『永い言い訳』に対する永い言い訳を書こうと思う。映画としては、正直「意味」を求めすぎていて楽しめない部分はあった。しかし、この映画が問いかけた「意味」に対しては、自分なりの誠実さをもって応えなくてはいけない気がする。ま…

『溺れるナイフ』

山戸結希監督『溺れるナイフ』('16)を観たときに感じたものを正直に申せば、それは疎外感だ。例えば、長回しの多様に相米慎二の影響だとか、アフレコの使い方に神代辰巳の影響だとか、土着性の描き方に柳町光男の影響だとかを指摘することはできるかもしれ…

映画オールタイムベスト(2016.7.10更新)

久々にオールタイムベスト映画を更新。前に作ったベストとはだいぶ変わっているので大目に見てください。 1.捜索者(1956) ジョン・フォード The Searchers 2.東京暮色(1957) 小津安二郎 Tokyo Twilight 3.天は全て許し給う(1955) ダグラス・サーク All…

2015年映画ベスト10

ツイッターに投稿した内容とほとんど同じだけれども、ブログにも残しておきます。10位『ヴィジット』(M.ナイト・シャマラン) まさかシャマラン監督作がトップ10に入るとは。同監督作ということを抜きにしても、極上のホラー映画を劇場で楽しんでいるという…

『恋人たち』

「ひとつ言わせてくれ。希望は危険だ。希望は人を狂わせる。」(『ショーシャンクの空に』) 例えば、苛々することがあって独り言をわめいている時に「まるでアツシだな」と思う。あるいは、忙しいのかどうかは知らないが自分の用事がほっておかれて苛立って…

乙郎的音楽映画ベスト10

d.hatena.ne.jp 年末恒例のワッシュさんのベスト企画に乗っからせていただきたく存じます。 さて、音楽映画。多分映画ファンで、音楽はまったく聴かないって人はあまりいないと思います。だからこそ、映画を観ていてこう思った方は多いんじゃないでしょうか…

2012年に『ピッチ・パーフェクト』と『スプリング・ブレイカーズ』が公開されたということ

『ピッチ・パーフェクト』('12/ジェイソン・ムーア)は声で始まる。フライング気味に、ユニバーサルのロゴに被せてテーマ曲をアカペラで流す遊びと共に、男性コーラスグループが踊りながらステージ上で唄う。ここで唄っているのは このページによれば リアー…

『心が叫びたがってるんだ。』と健全さ

時たま、作品についてdisられているのがまるで自分のことのように感じられることがある。それは、自分でその作品を好きだと思っているかどうかに限らない。好きではあるけどdisられても痛くも痒くもない作品もあるし、はっきり言ってしまえば今回取り上げる…

『最高殊勲夫人』と『テラスハウス:クロージング・ドア』

かたや増村保造監督作品の中でも人気の高い映画。かたやフジテレビにて放映されていた恋愛バラエティ番組の劇場版。制作時期に50年以上も隔たりがあり、おそらくはこの二つのどちらも好きだという人はまれだと思うが、この二つを並べて見えてくるものがあっ…

『セッション』('14/デイミアン・チャゼル)

音楽は「音を楽しむ」ものだとよく言われる。当然英語圏の映画でこの言いまわしが出てくることはない。けれども、ある程度歳をとると、その言葉が欺瞞ではないかとさえ思えてくる。少なくともプロにとっては。ひょっとするとそこまで競争的に思えない音楽で…

『インサイド・ヘッド』('15/ピート・ドクター監督)

予告編を見たとき、これは「うつ」をテーマにした映画ではないのかと思っていた。さすがピクサー!踏み込むぜ!と思っていたら少し違った。 おそらくは、だ。そう思った理由は、ライリーのパートの色調がかなり暗くなっていたからだろう。 けれども、あの暗…

『シェフ~三ツ星フードトラック始めました~』('14/ジョン・ファヴロー監督)

「考えられるだけのいい女」の代名詞として出すのにふさわしい女優、今なら誰になるだろう? それは、男子同士でコマーシャルなどでよく見かける日本の女優さんの話をしていたのに、「おまえそれは反則だよ!」てな具合にその人の名前を出したらそこで話が断…

『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』('15/クリストファー・マッカリー)

今年は日本で公開されるスパイ映画が連続している。 『キングスマン』9月11日公開予定 『コードネーム U.N.C.L.E.』11月12日公開 『007 スペクター』12月4日公開 これでポール・フェイグ監督メリッサ・マッカーシー主演の『Spy(原題)』が10月に公開してく…

『西遊記~はじまりのはじまり~』('13/チャウ・シンチー)

日常で抱えている鬱憤と作品の発するメッセージが一致する瞬間がある。そういった瞬間のために僕は映画を見ている。 最近少し嫌なことがあった。「強い者」が自分より弱いと思い込んでいる相手を選んで喧嘩を売り、さらに強い者からの攻撃はうまくかわして世…

『おニャン子ザ・ムービー 危機イッパツ!』('86/原田眞人)

アイドルに夢中になったことはない。 確か中学高校の頃は広末涼子とか優香がいたし、モーニング娘。も全盛期だったけど、当時の僕はロックが好きで、自分で曲を作って自分で唄うことこそ芸術表現だと思い込んでいた(もちろん今はそう考えていません)。あと…

『バケモノの子』('15/細田守)

結構、気を遣っている。 2015年現在、細田守、という監督を巡る言説についてはいろいろややこしい。 はじめに、細田守作品の持つ思想や雰囲気が苦手という人と好きという人がいて、まずここで評価が分かれる。細田守作品はこういった思想を持っているので苦…

『1999年の夏休み』('88/金子修介)

髪がピンクの少女に出会ったのは人生のエアポケットの時期だった。 と、書くとなにやら怪しいロリータ小説でも始まりそうだが、なんのことはない。人生の中で少々落ち込んでいた時期に『少女革命ウテナ』('97/幾原邦彦)を観て感銘を受けたということだ。 決…

『闇のまにまに』('09/友松直之)

夏である。特に今年の夏は猛暑だ。そこで冷ややかな映画を紹介したい。 90年代の日本映画には夏の香りがする。特に、あのフィルムのざらつきが、他のどの時代のどの国の映画よりも「夏」を思い起こさせる。 僕は勝手にその感触を「夏のぬけがら」感と呼んで…

日本映画はしゃもじである

平成27年8月1日から公開された映画『進撃の巨人 Attack of titan』('15/監督:樋口真嗣)にて特殊造形を担当した西村喜廣(またの名を西村映造)さんのツイートが炎上している。みんな映画はハリウッドがいいんだね!じゃあハリウッド映画だけ観ればいいよ…

『百円の恋』('14/監督:武正晴)

「物事を始めるのに遅すぎることなんて無い」なんて嘘っぱちだ。サボっていたツケは必ず払わされるし、若い時からコツコツやっていた連中には敵わない。それでも、始めないという選択肢は、無い。 『百円の恋』('14/監督:武正晴)。実家でニート暮らしを…

『OLの愛汁 ラブジュース』('99/監督:田尻裕司)

椎名林檎がフジロックに出演した際に以前のツアーでグッズとして販売された旭日旗が振られたことについてあちこちで話題になった。個人的な所感としては、たとえそれがユーモアだったにせよ、椎名林檎サイドもデリケートさに欠けていたかなという印象を持っ…

『[Focus]』('96/監督:井坂聡)

浅野忠信のことで口論になったことがある。近年のハリウッド映画や巨匠の映画に出演するようになった浅野忠信を批判する人に対し、そういった活動も肯定的に捉えている自分が反論したのだ。脚本をそのまま読んでいるような演技は誰でもできるからと彼は言っ…

『自転車吐息』('89/監督:園子温)

青春映画の定義について考えた。僕ももう30過ぎのおっさんなので、さすがに今の自分が青春時代にあるとは思っていない。まあ、「青春」という言葉に少しの気恥ずかしさを込めて、青春が過ぎ去った者として考えるのは、すべての青春映画がそうだとは言わない…

拡散された一族の恥~映画『物語る私たち』を観て~

カナダの映画監督であり、女優でもあるサラ・ポーリーが自らの出生について描いたドキュメンタリー映画『物語る私たち』を観て、とにかくこの観たときに感じた快とも不快ともいえない感情について吐き出さなくては、そして他者と共有しなくてはと感じた。 初…

『5つ数えれば君の夢』(山戸結希) ★★★★☆

レンタルDVDにて鑑賞。アイドルグループの東京女子流を主演に据えた青春ドラマ。文化祭のミスコンをめぐる一幕を描く。監督は新進気鋭の女流監督山戸結希。 初めて見たとき、明らかに「不快」よりの感情だった。でも、時間が経って反芻するうちに、ひょっと…

『8月の家族たち』(ジョン・ウェルズ) ★★★★☆

レンタルDVDにて鑑賞。 父親の死をきっかけに集まった離れて暮らしている家族たち。しかしながら、久々に会ったはいいが普段から抱えていた不満が爆発し、家族に隠された秘密が次々と暴露されていく。その意味でこれは確かにブラックコメディなのかもしれな…

『猿の惑星:新世紀 ライジング』(マット・リーヴス)  ★★★★☆

10/26@よしもと南の島パニパニシネマ 地味だが手堅い演出を堪能。普遍的な争いの発生する過程を描いている。良作。 真心ブラザーズの「人間はもう終わりだ!」という曲の歌詞に「平和なんか一人のバカがぶっ壊す」っていうのがあって、この映画もまさに、大…

『ブルージャスミン』(ウディ・アレン) ★★★★★

レンタルDVDにて鑑賞。 人の一生は、ロングショットで観れば喜劇、クローズアップで観れば悲劇、を地で行くような構成。この映画を観て、確かに僕は笑った。でもそれは、もうどうしたらいいかわからない力ない笑いだった。傑作。「感情、考え方、ユーモア、…

『たまこラブストーリー』(山田尚子) ★★★★★

レンタルDVDで鑑賞。2013年に放映されていたアニメ『たまこまーけっと』の劇場版。 『たまこまーけっと』は最初しゃべる鳥が出てきたとき「こういう話なの?」とちょっと面喰ったけれど、次第に、この日常と非日常を行き来する感じがいいなと思い始めた。そ…

『ジャージー・ボーイズ』(クリント・イーストウッド) ★★★★☆

2014/10/6@ミハマ7プレックス クリント・イーストウッドの新作は、アメリカの伝説的なポップグループ・フォーシーズンズをテーマにしたミュージカルの映画化。 80歳を超えて、未だに新しいジャンルに挑戦するイーストウッドには本当に尊敬の念しかない。…

『her 世界でひとつの彼女』(スパイク・ジョーンズ) ★★★★☆

2014/8/30@シネマパレット OSとの恋愛というトリッキーな設定を使っているけれども、コミュニケーションの不完全さに対して真摯に向き合った作品だと思います。 例えば、こういう設定を用いて、「科学の進歩がはたして人間を幸せにするのか」という方向の…

『怪しい彼女』(ファン・ドンヒョク) ★★★★★

2014/9/1@シネマパレット ファン・ドンヒョク監督の前作は『トガニ』というずっしりとした社会派ドラマだったこともあり、序盤の老人を巡る問題が描かれた時には少し警戒した。しかし、ある女優の登場をきっかけに、この映画は一気にコメディ方面に舵をとる…

『TOKYO TRIBE』(園子温) ★★★★★

2014/8/31@桜坂劇場 園子温監督の映画はいつもすごくいいところとすごくよくないところが混在していて、それが好き嫌い分かれる部分だ。だがこれだけは言える。「こんな映画見たことない」それがこの映画を支持する理由。 オープニングがすごくかっこいい!…

『ガメラ2 レギオン襲来』(金子修介)

今まで観たことなかったということを白状するのが恥ずかしくなるくらい、最高! 観終わってしばらくしてもまだ興奮している。鑑賞中に受ける感触は『E.T.』に近かった。おかしいところとか欠点はあるし、そこを頭の中の冷静な部分で指摘はできるんだけど、他…

『ペイン&ゲイン 史上最低の一攫千金』(マイケル・ベイ) ★★★★☆

レンタルDVDにて鑑賞。 マイケル・ベイといえば、ド派手なハリウッド超大作の代表的監督だが、本作はそんな自己のキャリアを自ら批判的に捉えたような内容ともとれる。というよりも、元々ベイとはメジャー作を手掛けるが故健全な物語を描くことが多かったが…

『パズル』(内藤瑛亮)  ★★★★★

レンタルDVDにて鑑賞。 これ以上ない不快なお話を、これ以上ない適切な演出で描く85分。インディーズ出身監督ということもあり、メジャーで撮ると作家自身の力が失われるのかと思いきや、むしろメジャーなものを壊す力が際立った。問題作かつ傑作。 映画感想…

『トランスフォーマー ロストエイジ』(マイケル・ベイ) ★★★☆☆

よしもと南の島パニパニシネマにて鑑賞。 かなり派手派手な映画だった。今までの諸作に比べると三部構成がわかりやすいので脚本も整理されていると思う。ただ、観終わって3時間、すでに印象が薄れてきている。 僕はどちらかといえばトランスフォーマーよりビ…

『新しき世界』(パク・フンジョン) ★★★★☆

レンタルDVDにて鑑賞。 僕自身男性なので、男性同士の友情というものが映画に描かれるほど美しくないことはわかっている。だからこそ映画の中でくらい美化された友情を求めるのかもしれないが、それゆえ、美化具合が不徹底だと逆にものすごく悪印象になる。…

『抱きしめたい 真実の物語』(塩田明彦) ★★★☆☆

レンタルBlu-Rayにて鑑賞。 結婚式で流されるビデオを豪華にした印象。こういうと貶しているように思われるかもしれないけど、基本的に端正で時にギョッとするシーンも入れ、かつ恋愛の普遍的な部分を時に辛辣に描いていたと思う。 よく恋愛映画にありがちな…

『マレフィセント』(ロバート・ストロンバーグ) ★★★★☆

2014/7/30@シネマQ 事前の期待は低かったがとてもよかった!ディズニーにおける悪役の捉え方の見直しについて、新たなる段階に入っていると思った。 これまで、『塔の上のラプンツェル』で、毒親をモチーフにした現実感のあるな悪役を描き、『シュガー・ラ…

『オール・ユー・ニード・イズ・キル』(ダグ・リーマン) ★★★★☆

2014/7/29@天神東宝シネマ 原作既読だがほとんど内容を忘れていたので初見のように観ることができた。現代アクション映画として情報量の詰め込み型としては最高に近い出来になっていると思うが、こちらの体がついていかなかった。 とにかく前半は100点満点…

『思い出のマーニー』(米林宏昌) ★★★★☆

2014/7/29@天神東宝シネマ 上質の児童文学。夏休みに親戚の家に泊まりに行った感触とか、子供の頃の肌感覚が甦るよう。優れた小品だと思います。 去年ジブリの二大巨頭の監督作品が相次いで公開されたこともあり、どうしても比較されてしまうので圧倒的に分…

『複製された男』(ドゥニ・ヴィルヌーヴ) ★★★★★

2014/7/29@ユナイテッドシネマキャナルシティ13 予感の映画。全容を理解できたわけではないが、鑑賞中に感じた違和感や緊張感、怖さをなんとか吐き出したくなる。そのため、文章に混乱が見られるのを許してほしい。 ヴィルヌーヴ作品における真実は、それを…

『渇き。』(中島哲也) ★★☆☆☆

2014/7/28@Tジョイ博多 どうしようか。『下妻物語』以降の中島作品はすべて観ているし、そのどれもに良い評価を下してきたのだがここにきて黄信号。もちろん、今の日本映画に一石を投じる役割を果たしているとは思うし、無価値な作品とは思わないが、ただ残…

『モンスターズ 地球外生命体』(ギャレス・エドワーズ)

レンタルDVDで鑑賞。 もうすぐ公開されるリブート版『GODZILLA』の監督に抜擢されたギャレス・エドワーズのデビュー作品。 タイトルから連想されるようなモンスターパニック映画を期待すると少し肩すかしをくらうかもしれない。ただし、SFであることは間違い…

『戦慄怪奇ファイル コワすぎ!史上最恐の劇場版』(白石晃士) ★★★★☆

レンタルDVDで鑑賞。内容に触れています。読む際にはご注意を。 人気シリーズの劇場版は、アイドルの小明が本人役で登場したり、扱うものもタタリ村とスケールアップしていたりとかなり今までと違った趣向が目立つ。 ただ、実のところ本来多くの人に開かれて…

『戦慄怪奇ファイル コワすぎ!』シリーズがコワい理由

白石晃士監督のホラーシリーズ『戦慄怪奇ファイル コワすぎ!』(以下『コワすぎ!』)を劇場版まで一気に見ました。 劇場版のレビューを書く前に、とりあえずシリーズの総括的なものを書きたいと思います。 去年くらいから巷(主にtwitter界隈)で『コワす…

テレクラキャノンボール2013(カンパニー松尾) ★★★★☆

レンタルDVDにて鑑賞。 内容は、カンパニー松尾を中心とするAV監督たちが東京から北海道までキャノンボール(いわゆる公道レース)で順位を競い、その間に各地でテレクラやナンパを行い、その内容によって点数を競い合うというもの。 初めにヨタ話から入るが…

『ロボコップ』(ジョゼ・パジーリャ) ★★★★☆

レンタルDVDにて鑑賞。 僕は結構好きです。時間が経つのを感じないくらい没入させてくれたし。世界観の構築も見事だと思うし、あと風刺的なSFは大好物なので。 旧作のほうは1しか観ていないけれども、あちらも完璧な映画だと思ってます。そして2014年版はか…