OKINAWA MOVIE LIFE

沖縄(宮古島)在住の映画好き。ツイッターは@otsurourevue

ラーメンズ「Cherry Blossom Front 345」

 もともと俺は大のお笑い好きで、中1から中2のころは2丁目劇場でシャンプーハット次長課長、スミス夫人、LaLaLa、ブレイク前の中川家陣内智則ハリガネロックなどに興じる一方、ボキャブラ天国も毎週チェックしていたんだから、この時期に俺の、西も東も関係ないって言うお笑いに対する素地が培われたのだと思う。
 さて、ラーメンズ。たまたまTSUTAYAで借りて観たんだけど、とにかく衝撃だった。セリフのやり取りが絶妙な「本人不在」、ネタはベタなんだけど確かな演技力で笑いを高める「エアメールの嘘」、もはや短編演劇の域「小説家らしき存在」、片桐頑張る「怪傑ギリジン」、お互いが何役もこなすからわかりにくくなりそうなものを確かな演技力で設定を伝え、しかも確かな笑いを届ける「レストランそれぞれ」、そして、ああ、こういう上下関係あるあるってところから、ドラマは思いもかけない方向へ、の「蒲田の行進曲」と、一本も捨てコントはない。その後もラーメンズの作品は見たけど、個人的にはこれが一番好きだ。それははじめてみた衝撃もあるかもしれないけど、これ以降は変に技術的になりすぎてしまっている気がする。技術と笑いが最も高いところで結実した最高傑作だと思います。