Fishmans「1991−1994」
最近出ているフィッシュマンズのアルバムは、レンタルはしても買わないだろうなという気がする。いいのは直感でわかるんだけど、なんだか、フィッシュマンズのベストアルバムはこれと、「Aloha Polydor」だっていうこだわりみたいなのが俺の中にできているから。
というか、このアルバム、本人がそれほどタッチしていないベストアルバムとは思えないくらい構成ができていると思います。「Go Go Round This World」〜「あの娘が眠ってる」までの流れとか最高でしょ。佐藤君が亡くなったのとは無関係にリリースされたのも、感傷的になり過ぎない感じになっていてよいと思う。
どこかのダイアリーに書いてあったのだけれど、フィッシュマンズの音楽は大学生活を送っているモラトリアム青年には効くらしい。確かにそうだなと思う。特に初期だ。レゲエとかスカとか取り入れているんだけど、日常から地続きの歌になっている感じ。フィッシュマンズの歌って、スチールドラムなどを導入していて聴いててすごく楽しいんだけど、聴き終わったあとなぜだか悲しくなる。ファルセットをうまく使っている佐藤君の歌声は決して押し付けがましくないのに不思議と心の中にずっと居座るような、というより僕らがそれを許してしまうような、そんな声だと思う。かわいいんだ。