the band apart「quoke and brook」

　バンドアパートの二枚目のフルアルバム。全体的に穏やかな雰囲気があって、前作みたいなダンスとロックの融合というよりも風景を音として表現する方に重点が置かれている気がする。特に中盤とか、時々リズムを楽器間で合わせなかったり、高速（と言うより32分音符での）ギターがでてきたりするけど、全体的な印象は穏やかという現象が起きていたりする。音楽のジャンルでいうと、むしろパンクよりボサノバに近いとおもう。で、最後から2曲目の表題曲はジャジーだし、ラストの曲「real man's back」は若干オリエンタルディスコなかんじで、この曲が一番前作に近いとおもう。
　もし僕が映画監督なら吉田秋生の「BANANA FISH」を映像化したいとおもってたんだけど、そして音楽にはバンドアパートを使いたいとおもった。何だろう。表現しているのはアメリカ的風景だし、日本人が思うアメリカのイメージを裏切らないけど、決して「自由の国！」とかいったぐあいにアメリカマンセーじゃないところが共通するのかな。まあ、この漫画を読む時には隣でかけておいてください。