野中英次「課長バカ一代」(全7巻)
野中英次のギャグマンガ。現在廃刊のミスターマガジン連載。この作品から池上遼一の絵のパロディをやることになった。
このタイトルすごいよな。てか、野中英次のギャグの発想って大喜利に近いものがある。「この主人公が通う学校の名は?」「ハイ!クロマティ高校」「主人公が最も恐れるやつは誰?」「ハイ!フレディ・マーキュリー」
東京ダイナマイトっていう、シュールなコントをするとされるコンビがいるんだけど、野中英次の笑わし方ってそれに近い。やわらかめで、諌めるという言い方がぴったりなツッコミ。淡々としたボケ。空気がすでに笑いを誘うようにできている感じ。最初有能社員で入ってきたはずの前田、完全に課長のツッコミ役になってるし。
で、お笑いの基本として、ボケ役の人は基本的に社会不適合者なわけ。ボケ単体だと見ている人がついてこれないからツッコミが現実に引き戻すという感じ。これも基本はそれに忠実だし、時々ツッコミ不在で進むことがあるけど、それも面白い。冷静に考えればこんな人が会社にいたらおそらく会社は再起不能になるだろうし、人事もさっさと課長を首にするだろう。けど、そんな課長を他社の人間が手ごわいスパイだと勘違いしたりして、それがまた笑いを誘う。設定でも笑わせてくれます。
課長バカ一代 (1) (ワイドKCミスターマガジン (317))
- 作者: 野中英次
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1996/12
- メディア: コミック
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