OKINAWA MOVIE LIFE

沖縄(宮古島)在住の映画好き。ツイッターは@otsurourevue

JUDY AND MARY「MIRACLE DIVING」

 ジュディマリのメジャーサードアルバム。1995年発表。ヒットシングル「Over Drive」「ドキドキ」含む。
 ジュディマリは俺にとって土曜日の夜のイメージです。それは、「BLUE TEARS」「Hello! Orange Sunshine」がめちゃイケのテーマソングに使われていたからだろうし、中学生のころはジュディマリがDJやってたラジオ番組を土曜日に聞いていたからだと思う。
 YUKIって何気にリスナーや後続のロックバンドに与えた影響大きいんっじゃないんだろうか?下手したらブルーハーツとかボウイ、ユニコーンと同レベルで語られるべき存在じゃないんだろうか?女性でバンドやってる人でYUKI大好きって人多いし。Hysteric Blue,SENTIMENTAL BUS,SHAKARABBITSなど影響を公にするミュージシャンも多い。YUKIみたいなキャラクターって別にYUKIの発明品ではないけど、YUKI以上の影響力を持つアイコンは彼女以前にはいなかったし、これからも現れるかなといった感じだ。
 YUKIの声って、はっきり言ってロリータヴォイスだ。けど、よく聴けばわかるけど芯がはっきりしているし、勝負音域はどっちかって言うと中音域だし、それでいてどんな伴奏にも合う感じがする。なんてったってかわいい。
 YUKIの方向性についてはいろんな人がのべているけど、確かにソロの最初のころはサブカル狙ってる感があって、それがようやく最近YUKIのキャラクターとやりたいことと作品の質があってきた。YUKIのファッションとか、女性的だということを前面に出す感じに隠れているけど、この人の音楽はいつだってポップだ。作曲者は別の人だけれど、YUKIというのは消費されないポップミュージックをいつだって目指しているのだと思うし、日常にあったことを歌詞にしているような気がするのもポップミュージックが日常に根ざしたものだとわかってのことだ。ただ、そのとき気になっているものが恋愛だったりジョンレノンだったりするだけで。
 3月くらいにYUKIの「Commune」のレビューを書いてアップしようとした矢先に、YUKIさんの御子息が亡くなったことが発表されて、今こそアップすべきなのかなあと思ったけど、やめた。いくらご冥福をお祈りしますと書いても伝わらない気がしたし、むしろ書くと嘘になりそうな気がしたから。よくわからないけど、母性というものには人一倍憧れを抱いていたようなYUKIだったから、その悲しみは果てしないんじゃないかと思った。本人の目に触れるとは思えなかったけど、どんなこと書いても無力な気がした。今ではそのレビューの入ったフロッピーディスクもどこか行ってしまった。
 閑話休題
 このアルバムが一番好きだ。なんか、全体の雰囲気が一番学生っぽいというか、バンドやってる女の子の日常って感じがするから(親父くさいね、俺も)。俺はバンドやったことはなくて*1、バンドやるってのにすごい憧れがあるんだけど、大学はいったらやるぞと思いつつ、思いがけなく合唱にはまってとうとうここまで来たという感じ。だけど、ジュディマリきいたらバンドやりたくなる。これ聴いたひとで、少しでも若さが残っている人なら誰だってバンドやりたくなるよ。

MIRACLE DIVING

MIRACLE DIVING

*1:ギターやピアノも少し練習して投げ出したくらいの根気のなさ