OKINAWA MOVIE LIFE

沖縄(宮古島)在住の映画好き。ツイッターは@otsurourevue

岡村靖幸「靖幸」

 岡村靖幸の3枚目のアルバム。岡村靖幸or岡村ちゃんの名前が日記に出てくるのはもう4日くらい連続なんだけど、なんか今頭の中が岡村ちゃんでいっぱいで、岡村ちゃんしか聴く気がしなくて。
 確かに「家庭教師」は名盤だし、完成度も一番高いと思うけど、個人的にどのアルバムの世界が一番好きだとか言われたら、これをあげると思う。一番すんなり入ってこれたし。健全で、キラキラしてて、青春しているから。
「ラブ・タンバリン」や「友人のふり」や「だいすき」みたいな、ハッピーなアレンジのポップソングが入っている一方、ドロドロした密室ファンクの「聖書」や、ファルセットを用いたプリンス風味のバラード「どんなことしてほしいの僕に」とか、あとR&B風味とかいろいろ入っていて、けどアルバムの全体的な整合性は保たれているという奇跡みたいなアルバム。
「Vegitable」のアコギが全体でジャカジャカなっているアレンジはすごい。全体を通して、ちょっとエロくて、けど青春でっていう印象があって、これがきちんとしたバランスで両立しているのは岡村ちゃんの以降のアルバムにはないし、J-POP史上にも現れていない。
 それと、岡村ちゃんの描く青春には確かに美化は見られるんだけど、それでも許せるような、ああ、こんな青春を過ごしたかったなあと思わせるような何かがある。ああ、親父くせえ。けど、このアルバムに10代で出会っておいてよかったと思う。

靖幸

靖幸