GREEN DAY「AMERICAN IDIOT」(2004)
レンタル解禁になったのでようやく聞いてみた。結論から見れば、パンクオペラの目新しさは芽を引くけれど、残念ながら中だるみする感じがぬぐえなかった。
ただ、おそらくGREEN DAYは試行錯誤しているなというのは感じた。いわゆる、中だるみをしているアルバム中盤にはさわやかなパワーポップが入っている。「Give Me Novacaine 」とか。それが曲調があまり触れ幅がないのが原因なのかも。
あと、全体を通して「かつてキッズのカリスマに仕立て上げられ、その売上ゆえにアンチも数多くいた世界一有名なパンクバンド」の影は薄まっている気がした。それは「Nimrod」の頃から感じられたし、むしろ先行シングルとしてカットされたタイトル曲なんて、ここ数年のグリーン・デイの中では最もパンクなナンバーだと思われる方もいるかもしれないし、パンクを感じさせる演奏の曲はアルバム中ほかにも何曲かあるけれども、なんだか、すでにグリーン・デイはキッズたちのものではなく、完全にいい音楽を聞きたい人たちのものになっている。
リリース時期の関係もあるけど、ここ数年のグリーン・デイは秋口に聞きたくなる。それは、パンクヒーローとして充分の悪ガキ性を備えていつつも、パンクヒーローになるにはそのソングライティング力を「Nimrod」以降発揮しすぎたビリー・ジョー・アームストロングの紡ぎだすメロディーの美しさによるところが大きい。
このアルバム、聞き込んだらまた違う感想があるかもしれない。そのときは追記します。
僕が一番好きなアルバムは「Warning」(2000年作品)なのだけれども、これもそのうちレビューします。(68/100)
- アーティスト: グリーン・デイ
- 出版社/メーカー: ワーナーミュージック・ジャパン
- 発売日: 2004/09/23
- メディア: CD
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