OKINAWA MOVIE LIFE

沖縄(宮古島)在住の映画好き。ツイッターは@otsurourevue

機動戦士ガンダム 特別編

 ガンダムシリーズの劇場版。監督は富野由悠季。テレビアニメとして放映されたものを映画版として3部作にわけ公開されたものの1作目らしい。1981年作品。
 ガンダムはさすがに名前くらいは知っていたけど、アニメだの漫画だのはほとんど見たことなくて、子供のころコミックボンボン買ってはいたのだけれど、いわゆる子供向けのギャグ漫画ばっかり読んで、ガンダム系はまったく読んでなかった。
 で、感想。面白かったです。いろんなものの元ネタが知れてよかった。「ジオン公国に栄光あれ!」「ぶったね。父さんにもぶたれたことないのに。」「ザクとはちがうのだよ!ザクとは!」「悔しいけど、僕は男なんだな」。
 今上に挙げた台詞の幾つかにも示されているけど、これはSFとしての側面以外にも、少年の成長譚としての要素が大きいと思った。あまりアクション系の映画、SF観ない僕だけど、楽しめた。
 アクション面に関しては、ジオン側の描き方、相手の戦闘力がどれほどか知れない感じが戦闘の際の連邦国軍の不安さを象徴していて、よかったと思う。木馬とガルマの戦闘シーンがベスト。
 確かに、SFの中でもスペースオペラの要素の強いこの作品だけど、最近のCGを見慣れた目からしてみれば、戦闘シーンなどはチープに感じたのは事実。また、ストーリーも割と最小限度の描き方をしていて、詳細に関しては観る者に委ねているような気がする。けど、だからこそ受け取る側の想像力が刺激されるし、アムロの戦争という状況下での不安感や戦う決意が浮き彫りになるのだと思う。アムロが母親と再会するシーン、そして、母親から旅立つシーンの流れはよかった。アニメ史に残るのも頷けます。
 それと、この作品を見ていると、確かに描き方にチープなところはあるにせよ、戦争というのを実体験しているような気分になるのも不思議だ。設定がきちんとしているのが大きいと思う。友達に軍事ヲタというか、そういった戦争関連のものが好きで戦争に独自の考え方を持っている人がいるんだけど、彼もガンダムを好きといってたな。
 最低でも、劇場版の3部作は観ようと思う。(76/100)