新世紀エヴァンゲリオン
先週かけて一気に最終話までのビデオ観た。初めてだったんだけど、10年前の作品とは思えないところもあるし、10年前の作品だなというところもあった。
1995年の10月から1996年の3月までテレビ東京で放映され、その後1997年3月公開の「Air/まごころを君に」でひとまず完結という形を記した社会現象にもなった人気アニメで、僕は先週まで見たことなかったんだけど、好きな漫画とかで影響を受けてるっぽいものが多かったので、見ておきたいなと思って、ようやく観ることができた。個人的には、軍事的なものの描写が中心のガンダムより心理描写・内面描写が中心のエヴァのほうが見やすかった。「おおっ」と思わず歓声が上がるような場面のつなぎ方、ウルトラマンに影響を受けているといわれる戦闘シーンとかもよかった。次回予告や後半の実写の導入や、グロテスクシーンや性描写なんかもふくめて、実験性も評価されるべき作品だと思う。こういった作品が水曜の6時半から放映されていたという事実に唖然とする。
ただ、個人的に後半に行くにしたがって、内面描写が主となり、なんだか宗教っぽさを感じてしまったのも事実。それと、映画版のほうのシンジはアニメ版と性格が変わってしまったような気もした。
ただ、この作品はもう評論ではなく、論として語るべき作品という気がする。「使徒」とは何のメタファーなのかとか、アスカの最後の台詞の真意はとか。個人的にシンジのそれまでの宗教っぽい展開に反してアスカのほうに向かったのは良かったと思う。最後の台詞も、結局あの二人の変わらない関係を表したような気もするし。まあ、こんなことを語っている時点で、僕はエヴァという宗教の信者なのかもしれないが。どうあれ、これから物事を考えていく中で、ひとつの参考資料となりそう。
それと、多くの人の偶像としていまだ存在し続ける綾波レイ。僕は、あまり好きになれないキャラクターなんだけど、この声優を担当していた林原めぐみさんの実力を感じた。それまでアニメはまったく見たことないけど、レイを演じるときに無声子音の言い方やささやき方を利用してレイのパブリックイメージとなった儚さをうまく演出していたのは神業だと思う。
いずれにせよ、この作品とはこれからも長く付き合っていくことになりそう。フィギュアとかを集めることはないだろうが。
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