OKINAWA MOVIE LIFE

沖縄(宮古島)在住の映画好き。ツイッターは@otsurourevue

THE WHITE STRIPES「WHITE BLOOD CELLS」(2001)

 ホワイト・ストライプスの通算3枚目のアルバム。2001年発表。
 最近、たとえば眠れないときとか、くだらない思考を本気になって考えて、人生で何の役にも立つはずないのに考えてより眠れなくなることがあるのだけれど、そんなくだらない思考の中のひとつが、2000年代の変わり目っていつなのかなってこと。多分、2003年になるまで2000年代のかたちって定まってなかったように思える。2000年の音楽等のカルチャーって90年代の11年目という気がするもの。
 それで、2000年代のロックを語る際にきっと重要人物になるのがジャック・ホワイト。けど、別に目新しいことやってるわけじゃない。ベースレスの2人組でバンドとして成立していて、それにジャックの咆哮が加わってロックが成立するっていうスタイルは音楽史のなかでもかなり異質かもしれないけど、音楽的に目新しいことやっている気はしない。
 けど、僕はホワイト・ストライプスってそのパブリックイメージとは裏腹にそうとう引き出しの数が多いグループだと思う。どうしてもライナーノーツの写しになってしまいそうだけど、ファストなガレージとスロウなブルースの二種しかないんじゃなくて、こんだけいかつい音をしながらも純粋に楽しいロックンロール「FELL IN LOVE WITH A GIRL」とか、幽霊ホテルみたいな題材で、安いホラー映画にかかってそうな印象の「HOTEL YORVA」とかみたいに、楽曲の種類自体が豊富で、それはジャック・ホワイトが往年のソングライター同様、楽曲というものを音楽性実験の場ではなく心象風景を描き表す場として用いているのだからだ。
 いろいろ書いたけど、ホワイト・ストライプスについてあれこれ書くのは結局無意味なような気がして、ただ聴いて楽しむのが一番。

ホワイト・ブラッド・セルズ

ホワイト・ブラッド・セルズ