犬神サーカス団「グレイテスト・ヒッツ」(2004)
ビジュアル系バンド・犬神サーカス団のメジャーデビューアルバムにしてインディー時代の総括。いろんなジャンルの曲が入ってます。
おそらく筋肉少女帯や人間椅子から影響を受けたんだろうなって言う詩の世界観が個人的にはツボだった。「犬神サーカス団」っていうバンド名も寺山修司の作品から取ったらしいし。
ジャンルも多岐にわたっていて、ビジュアル系バンドの影響力の強いハードロックやヘヴィメタはもちろん、パンク、ノイズ、歌謡曲と何でもござれだ。そのすべてが、ヒットチャートの上位にもランクインしそうなポップなメロディーと犬神凶子の歌声によって「犬神サーカス団」としてのカラーで統一されている気がする。
個人的には統一されすぎていて、大量生産品のような印象も受けてしまったのも事実。けれど、単にロックの装飾だけしてホストのような凡百の言葉を並べただけのラブソングを歌うその辺のビジュアル系バンドに比べれば断然いい。
確かに、アングラ臭漂う歌詞はギミックとしてつけたものも大きいのかもしれない。けれど、彼らがこのような歌詞をつけるのには断固とした信念があるからだと思うし、どことなく大正時代のような、江戸川乱歩の作品にでも出てきそうなファッションも、彼らがそういった世界観を表現しようとして作った結果なのだ。そういった中で「命みぢかし恋せよ乙女!」が浮いてるような気がするのは事実だけど。
きっといつの時代もこういった音楽は必要だよ。なんてったってユーモアがある。
それにしても、犬神サーカス団って、モーニング娘。とレコード会社一緒なんだな・・・。
- アーティスト: 犬神サーカス団,犬神明,犬神凶子
- 出版社/メーカー: ZETIMA
- 発売日: 2004/05/26
- メディア: CD
- 購入: 1人 クリック: 10回
- この商品を含むブログ (15件) を見る