OKINAWA MOVIE LIFE

沖縄(宮古島)在住の映画好き。ツイッターは@otsurourevue

僕の彼女を紹介します

監督・脚本:クァク・ジェヨン(郭在容)
出演:チョン・ジヒョン(全知賢)(ヨ・ギョンジン)
   チャン・ヒョク(張赫)(コ・ミョンウ)
   キム・テウ(キム・ヨンホ)
   チャン・ホビン (シン・チャンス)
   キム・スロ(金秀路)(誘拐犯)
   チャ・テヒョン(車太鉉)(不良青年)
    ユミ(歌手)
 2004年公開の韓国製作のラブコメ映画。大ヒット作「猟奇的な彼女」の監督と主演が再び組んだということで話題になりました。韓国映画を取り上げるのは初めてですかね。
 ストーリーは、引ったくりと間違えられてヨ・ギョンジン刑事(チャン・ヒジョン)に捕まえられた新米物理教師コ・ミョンウ(チャン・ヒョク)。後日、どうにか濡れ衣を着せられずにすんだミョンウは非行の取締りのため交番を訪れるが、そこでまたしてもギョンジンに再会してしまう。逃げ出そうとしたミョンウだったが、手錠をかけられ逃げ出せないようにされる。パトロールをしているうちに麻薬密売組織の構想にまで巻きこまれ、命がけの一夜を過ごすミョンウだったが、このことがきっかけで惹かれあうのだった、ってとこ。
 まず、タイトルのつけ方は見事だと思います。劇中のせりふからとっているのですが、タイトルだけでとりあえず興味はそそられますね。
 基本的な構造は「猟奇的な彼女」とよく似ている、というより同じですね。序盤の、たとえばギョンジンがミョンウの勤める学校に乗り込んでくることろなんかに代表されるテンポのよさは見事で、これは「猟奇的な彼女」を超えたかなと思ったんですけど、夏休みに二人でジープで全国の旅に出かけるシーンあたりから展開がたるくなってきた気がします。微妙な齟齬は最後まであった気がしますし、半分を過ぎたあたりでギョンジンの性格がガラッと変わってしまったような気がするのもあまりいい印象はなかったです。
 それと、この監督は一本に関係のないエピソードをたくさん詰め込むのが特徴で、「猟奇的な彼女」の脱走兵が遊園地に立てこもるシーンとかは逆にそれがうまく使われていた気がしたんですけど、この作品ではあまりうまく作用していなかったかな。その辺の齟齬があって、どうも作品の世界に入り込めなかった…。
 この作品は、ただ、全体を通して春の雰囲気がする作品です。ちょうど見たのが暖かい日だったのでそう思っただけかもしれませんが、銃撃戦以外のシーンの幸せな暖かさはきっと恋人で過ごす時間にピッタリなのだと思います。
 それともうひとつ。チョン・ジヒョンさんの演技はなかなかのものです。前半のエキセントリックな女性も、後半の純真な女性もうまく演じ分けられていると思います。韓国語なので台詞回しについてはわからない部分も多いのですが、彼女の叫びからは悲しみがじかに伝わってきました。それに、綺麗ですからね(場面によっては小池栄子に見えますが)。
 あと、ラストは結構意外でした。
63/100

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