死霊のはらわた

1982年。
監督：サム・ライミ
出演：ブルース・キャンベル（アッシュ）、エレン・サンドワイス（シェリル）、ベッツィ・ベッカー（リンダ）、ハル・デルリ（スコット）、セイラ・ヨーク（シェリー）

　先日「サイレン」観てゾンビ映画ってものが気になっていたんで、レンタルビデオ店に行き、「ゾンビ」はDVDが無かったのでこれ借りてきた。B級映画の金字塔作品ですね。
　ジャンルとしてはホラーというよりもスプラッタムービーに入るのかな。グロくて残酷な話。腐った死体とか、ドラクエのやつなんて比にならないくらいに気持ち悪いし。
　それで、ストーリーはシンプルで、いまやホラー映画のベタにまで数えいれられてしまうものなのだけれども、森の山荘へ休暇を過ごしにやってきた5人の若者たちは地下室にあったテープを再生したばっかりに魔物を呼び覚ましてしまう。というもの。これは土曜の夜に見ると怖いぞー。
　それで、確かにCGが進んだ今となっては特殊メイクも効果もすべて安っぽいんだけれども、それでもよくわからない、フィルム全体からにじみ出るような不穏な雰囲気が怖さをかもし出している気がする。グロテスクな死体も、ビクッとするような登場の仕方も、87分間顔をしかめてずっと観続けたわけだし。とりあえず、低予算のニオイがプンプンしながらも面白い（この言葉も定義によるだろうが）し、奇跡的だよなあ。大胆なカメラワークとか、映画って発想なんだなあと思わせる作品。
　欠点といえば、あんまり人間を描いている気はしなかったけど、作品の性格からOK。もともと仲間や家族だった人を殺さなくてはならないというのはどんな描写よりも残酷だったかもしれない。
　それと、DVDにはAVレベルの安っぽさで製作された和製スプラッタムービー（エロ入り）が入ってて、この微妙なインディーズAVくささが実は一番気持ち悪くて、収まりが悪くて、後味が悪かった。
83/100

死霊のはらわた [DVD]