OKINAWA MOVIE LIFE

沖縄(宮古島)在住の映画好き。ツイッターは@otsurourevue

X JAPAN「DAHLIA」

 X JAPANの1996年リリースのメジャー3枚目(通算4枚目)にしてラストアルバム。5年ぶりのアルバムってことで当時は話題になった気がする。ということは、X JAPANは5年間で11曲(「ダリア」+「アート・オブ・ライフ」)ってことで、GUNS 'N' ROSESに次ぐ殿様商売ってことになるんだろうか。
 1991年から1996年の間の5年間に活動が沈静化していたというのは、改めて音楽シーンを振り返ってみると大きなことだ。この時期はCD市場は不況知らずで、100万枚200万枚が普通に出る流れにあり、J-POPシーンでは小室哲哉小林武史浅倉大介などプロデューサーの時代、ロックシーンでも大きな変化・世代交代のあった時代の渦中にリリースされた久々のアルバム。だから当時すでにXは「伝説」のバンドだったわけだし、それゆえに偏見や先入観を持たれやすく、ファンもアンチも極端な傾向を見せていた。じじつ、ぼくもアンチだったし。
 内容は結構暗めのバラード中心で、5年ぶりのアルバムってことで期待して聞いたらきっと多少裏切られた気持ちはするだろうな、って感じは否めない。それでも個々の曲はさすがYOSHIKIだけあってメロディもテクニックもすばらしい。ぼくがX JAPANで一番好きな曲は「RUSTY NAIL」なのだけれど、この曲は微妙にメロディがフォークっぽくて素敵。あと、HIDE曲のナンバーも後のインダストリアルにつながる感じがよい。
 ただ、もうこれは個人的な好みとしか言いようがないけど、ぼくはどうもYOSHIKIの書く詩が受け付けないようです。特に「Forever Love。」曲はポップミュージックを一種の芸術品と捉えるといったスタンスですばらしいものを作れるのに、歌詞がどうも、耽美的な上に他者性のなさが露呈している感があって好きになれないです。これは、もう好みの問題でしょうね。この耽美性が最高という人もいるでしょうし。
65/100

DAHLIA

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