Echo & The Bunnymen「Porcupine(やまあらし)」
エコー&ザ・バニーメンの3枚目のアルバム。1983年リリース。
まず、このアルバムを聴いて感じるのは、表現できる世界観が広がったと言うこと。たとえば表題作なんか、イントロだけ聴くと霧がかった深い森を想起させるアレンジでいいねえと思うけど、聴き終わったあとには全体的にポップな印象が残るっていう不思議な曲。
それの原因のひとつには、彼らがこの作品でストリングスやキーボードを大胆に使用したことが挙げられる。シングルカットもされた「The Cutter」と「Back Of Love」を1,2曲目に設定していることからもわかるとおり、このアルバムは耽美的な世界観はそのままにすごく開かれているような印象がある。
けど、実はストリングスが全面的に使用されているのはこの2曲だけで、あとは彼ら独自の楽器、ギター、ベース、ドラム、そしてボーカルが主役となって世界を構築している。特にイアン・マカロックのボーカルは確かに成長している。
耽美的な世界観に浸りたいけど、フォーキーなものも好きだってひとにおすすめな、雨の降る日に一人で聴いていたいようなロマンティックなアルバム。
78/100
- アーティスト: Echo & The Bunnymen
- 出版社/メーカー: Rhino / Wea
- 発売日: 2003/11/12
- メディア: CD
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