OKINAWA MOVIE LIFE

沖縄(宮古島)在住の映画好き。ツイッターは@otsurourevue

V.A.「極東最前線」

 イースタン・ユース主催のイベント、極東最前線のコンピレーションアルバム。どのバンドもこのアルバム用に曲を書き下ろしている(あぶらだこはちょっとちがうのかな?)。
 このアルバムがリリースされた2000年は、イースタン・ユース周辺がもっとも盛り上がっている頃だった。新たなミレニアムに突入して音楽シーンは新たなロックムーブメントを欲していたから。けど、ここに収められた曲を見ると、彼らのしっかりとした足取りが見て取れる。今やかなり状況が変わってしまった極東最前線だけど、、また出してくれないかな。
 個人的には前半がもっと盛り上がると良かった。fOULもMOGA THE \5ももっといい曲あると思うだけに。あと、ハイスタ傘下からクラムボンなど次世代ロック周辺へと変化する途中のHUSKING BEEも収録されているけど、正直ハスキンは少し浮いてないかな。ちょっと極東最前線の雰囲気とは違う気がした。
 しかーし、後半、もっと言えばイースタン・ユースの「曇天と雨影」からガラっと変わる。曲のジャンルはバラバラになりつつも、根幹に通じるものがあるので統一感がある。そんな様相を見せる。最高だ。
 怒髪天DMBQという兄弟のバトンタッチが最高だし、NUMBER GIRLの「TOKYO FREEZE」はナンバガ初のラップ曲で、後のZAZEN BOYSにも繋がる重要なナンバーだし、後にストロベリー・フラワーとして「愛のうた」(ピクミンのテーマ)をヒットさせる渡辺智江のユニット・ピジョンズの歌ものは最高だし、ロマンポルシェ。ロマン優光のユニットであるダブルベースバンド、squashed cubsはベースという楽器の新たな一面を見せている。そしてラストはblood thirsty butchersの「さよなら文鳥」だッ!!!
「狂気の沙汰と言われても 奇跡は夢を越えていく」(吉村秀樹詩 blood thirsty butchers「さよなら文鳥」)
72/100

極東最前線

極東最前線