空気公団「融」
空気公団のアルバム。2001年リリース。
空気公団といえば、やっぱりその魅力はボーカルの山崎ゆかりの声に集約される。別にうまいわけでもないけど、心にすっと入ってきて、ずっと残っちゃうような、それでいて全然押し付けがましくないやさしい声。この人が歌った瞬間から、空気公団の成功は約束されていたのだと思う。
曲も、いい。音楽としての情報量は極力抑えた楽曲で、夕方にご飯の買い物に行ったら商店街のスピーカーから流れてきて、そのまま情景と一体化しそうな、そんな印象。特に好きなのはシングルカットもされた「夕暮れ電車に飛び乗れ」って曲。無邪気なボーカルだけど、その実すごく大人なのだ。おそらく、別れには奇麗事以外のことも付きまとったはずなのに、それをもう美しく思い出して、そのノスタルジィに少しの時間だけ浸る感じ。日本人なら感じるところがあるだろう。
実は最近の空気公団はあまり聞いてなかったりするんだけれど、どうなんだろう。これほどまでに変わってほしくないバンドもいない。
85/100
- アーティスト: 空気公団,山崎ゆかり,荒井良二
- 出版社/メーカー: トイズファクトリー
- 発売日: 2001/06/21
- メディア: CD
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