OKINAWA MOVIE LIFE

沖縄(宮古島)在住の映画好き。ツイッターは@otsurourevue

サマータイムマシン・ブルース

2005年。日本
スタッフ
原作・脚本:上田誠(ヨーロッパ企画
プロデュース・監督:本広克行
ノベライズ:進藤良彦
主題歌:Tommy heavenly6「LCDD」
キャスト
瑛太(甲本拓馬)、上野樹里(柴田春華)、与座嘉秋(新美優)、川岡大次郎(小泉俊介)、ムロツヨシ(石松大悟)、永野宗典(曽我淳)、本多力(田村明)、真木よう子(伊藤唯)、佐々木蔵之介(保積光太郎)

 大学のSF研究会を舞台としたドミノ倒しコメディ。演劇作品を原作としているらしく、確かに演劇っぽい。その点で「ラヂオの時間」を連想した。
 粗筋。コンビニすらない田舎町にある地方大学にて、SFを研究するでもなく野球をやったりしているSF研。ある時部員がエアコンのリモコンの上にコーラをこぼしてしまったからさあ大変。いろいろ試行錯誤をするもうまくいかず、顧問のホセ助教授に預けたリモコンはホセのイライラが限界に達し破壊される始末。そんなときに部室に怪しげな機械が登場。「タイムマシン?」と思いながらレバーを引くと本当にタイムスリップ!「マジで!これ本物かよ」と驚く部員たち。とりあえず1日前に戻り壊れる前のリモコンを取りに行くことにするが・・・。
 あつーい、情報量が満載の部屋の中で起こるドタバタ劇がすごく見てて小気味よかった。最初見たときわからなかった箇所が後から伏線回収という形で明かされる箇所など見事。ニヤリといった感じ。
 もちろん、タイムスリップ理論なんかには矛盾もあるのかもしれない*1けど、そのへんは十分無視できるレベル。笑いを取り入れた作品の強さを改めて思い知った作品でした。
 時間関連のSFという形で「バックトゥザフューチャー」「ビューティフルドリーマー」に続く作品だと思います。
 余談だけども、近年大学のSF研っていうのはオタクサークルと化している傾向が強いらしい。この映画中のSF研はそういった要素はまったく無かったし、それが田舎町とマッチングしていて、最高の舞台を作り上げていた。この系統の物語の舞台として、こういった適度な温度のサークルは最適なんだろうな。そこ、部室があんだけ暑かったのに「適温」はねーだろとかいうツッコミは禁止。

85/100

*1:地面に足跡をつけたりといった具合にその時間軸に対してまったくの無影響というわけにはいかないので過去を変えないというのは無理ではないかということ