OKINAWA MOVIE LIFE

沖縄(宮古島)在住の映画好き。ツイッターは@otsurourevue

aiko「秋、そばにいるよ」

 アイコの2002年9月発売のアルバム。
 最初の3曲からゆったりとした立ち上がり方で、このアルバムが「秋盤」なんだなと実感させられる。特に「海の終わり」のイントロの少し重めでつめたくて、でも不思議と爽快感のあるピアノはこのアルバムを象徴しているような気がする。
 シングル曲も「今度までには」と「おやすみなさい」ってどっちも季節感を前面に出した曲ではないけど、ふしぎと秋に似合っている気がするなあ。「今度までには」はサビ直前のブリッジっぽいメロから演奏が盛り上がっていってサビに突入する瞬間が快感。
 全体的に落ち着いた風格のあるアルバム。前に「夏服」のレビューをした時に書いたのだけれど、アイコは「夏服」で一旦ガーリー路線に蹴りをつけたと思うので、いわゆるオトナアイコの第一歩的なアルバムだと思う。ただ、「相合傘」をパンクにしたり、「クローゼット」や「あなたと握手」みたいな曲もあったりするけど。
 それと、このアルバムのラストの3曲は反則だ。「それだけ」〜「木星」〜「心に乙女」。この中の一曲だけでもラストに置けばそれだけでアルバムが締まると思う。どれも泣きのメロディで、聞き終わった後の余韻を楽しむのに十分なミディアムバラード。けど、それを三連チャンでしますか?けど不思議とくどい感じはしないんだよな。きっとどの曲もバラードだけど、少しずつ違うからだろうな。
木星」ではドラマ「白線流し」の「太陽になれなかった星、木星」を思い浮かべた。

秋 そばにいるよ(SACDハイブリット盤)

秋 そばにいるよ(SACDハイブリット盤)