日本橋ヨヲコ「プラスチック解体高校」

　現在「少女ファイト」連載中の日本橋ヨヲコの連載デビュー作。ヤングマガジン連載。余談だが、高2当時の鴨谷はヤングマガジンに嵌っていて、ヤングマガジンが自分の中で漫画のブランド的意味合いを持っていた。
　異なる芸術分野の作品同士に、直接的な関連性は見いだせなくてもおなじ様な感触をうけることがある。たとえば、遠藤浩輝の短編には北野武映画と似た感触を受けるし、岩井俊二の映画には時折大島弓子の漫画に似た者を感じる。
　そんな感じでいえば、日本橋作品にはチャットモンチーを感じる。高2の頃読んだときには椎名林檎だったけど、もっと軽やかに生活に溶け込んで、そして青臭さが隠されていないという点で、チャットモンチーだと思う。
　これ初めて読んだ頃、僕は世の中に期待していて、きっと矛盾やいざこざもいつか解決してくれるんじゃないか、できるようになるんじゃないかと思っていた。今だってそんな期待が心のどこかにあるのかもしれない。世はそれを「中二病」と呼ぶ。何が悪いとは思うが、きっと誰しもがそんな感じのものを心のどこかに抱えていると思うんだ。それを否定しているうちはまだ乗り越えられていない。それを乗り越えられたのか、こえられていないのか、それとも、真っ最中なのか。一番最初と最後の区別は難しいかもしれないが、それを図るバロメーターみたいな作品だと思うよ。