OKINAWA MOVIE LIFE

沖縄(宮古島)在住の映画好き。ツイッターは@otsurourevue

NICOTINE「CARNIVAL」

 メロコアバンド・ニコチンのメジャーデビューアルバム。ゴキゲンな(でもどっか残酷な)ジャケットから想像されるとおり、スカ、マンボ、ボサノバ、挙句の果てにはヒップホップまで、多彩な音楽性が飛び出してきます。
 このジャケット、ちょっとPUNK O-RAMAシリーズを想像するのですが、それに参加しているバンドにもよく見られるような、ちょっとアメリカ西海岸の感じがします。
 このアルバムが出たのは1999年の6月で、Hi-STANDARDのアルバムがオリコン3位になって、SNAIL RAMPのシングルがトップ10に入って、といった具合に、コア系が盛り上がっていた時期だったと記憶しています。この月には確か山嵐SOBUTもアルバムを出したはずで、改めて考えるとスゲエ月です。(メロコア系とは異なるがザ・ハイロウズ、blood thirsty butchersやゆらゆら帝国もアルバムを出していた)
 だから、このアルバムもそのブームの立役者のひとつだと思うのですが、前述の人たちの陰に隠れている感もあります。
 完成度としては、文句つけようないと思うんですね。ビリー・ジョエルの「HONESTY」がカバーされてますが、それが全然他の曲に比べて浮いていない、そう、メロディがビリー・ジョエルに比べても遜色ないんですね。メロコアというジャンルで出されたアルバムの中でも白眉だと思います。
 確かに、このアルバムがなかったら音楽シーンの状況も変わっていたと思います。ただ、きっとまとまりすぎていて多くの人の思い入れをゲットできなかったのかなあと、そんなことを考えました。

CARNIVAL

CARNIVAL