OKINAWA MOVIE LIFE

沖縄(宮古島)在住の映画好き。ツイッターは@otsurourevue

先週の読書記録

2009年3月30日 - 2009年4月5日の読書メーター
読んだ本の数:8冊
読んだページ数:2196ページ


少女地獄 (角川文庫)■少女地獄 (角川文庫)
非常識と呼ばれる人間には二種類いる。社会と繋がる気のない人間と、社会と繋がる方法があまりにも奇異な人間。そして、ここに出てくるのは後者だ。虚構によってしか社会と接点を持つことができなかった姫草ユリ子の姿に作者がかぶる。


読了日:04月05日 著者:夢野久作
http://book.akahoshitakuya.com/b/4041366054


さよなら妖精 (創元推理文庫)さよなら妖精 (創元推理文庫)
ちょっとダメージ受けてるんで思考がまとまらないわけですが。「日常の謎」(他の作品に比べスケール大きいけど)は一応物語の根幹に絡んできているけど、この作品に関してそれは彩りを添える役目に留まる。主人公の手では変えられない現実があるという壁に突き当たった瞬間で物語を終えている。この瞬間が作者の本当に書きたいことではないかと思った。
読了日:04月04日 著者:米澤穂信
http://book.akahoshitakuya.com/b/4488451039


孤独の発明 (新潮文庫)■孤独の発明 (新潮文庫)
オースター事実上の処女作。これは小説なのか(よい意味で)。孤独の正体にたどりつくべくその周りをぐるぐる回って、意識は時代をこえ、場所をこえる。果たしてたどり着けたのだろうか。決してスマートな構成ではないが、オースターその後の作品のテーマが内包されている。


読了日:04月04日 著者:ポール・オースター
http://book.akahoshitakuya.com/b/410245103X


密教―インドから日本への伝承 (中公文庫BIBLIO)密教―インドから日本への伝承 (中公文庫BIBLIO)
少々専門的だったので流し読みして空海の箇所を重点的に。この本の目的は神格化されがちな密教の相承者の伝記を参照にして、その思想や行動から密教の思想の深遠を探ることにあるらしいのでいつか再読したい。



読了日:04月04日 著者:松長有慶
http://book.akahoshitakuya.com/b/4122039010


実録・外道の条件 (角川文庫)実録・外道の条件 (角川文庫)
町田康さんは、やはり誠実な人なんだろうな。これはネタだろと思いたいけどギリギリでいそうな困ったちゃんたち。そこをついてくるのがうまいよなあ。しかも笑える。FAXの箇所は爆笑した。



読了日:04月02日 著者:町田康
http://book.akahoshitakuya.com/b/4043777019


西の魔女が死んだ (新潮文庫)西の魔女が死んだ (新潮文庫)
これだけ多くの人に読まれているのも納得できる傑作だった。登場人物が決して西の魔女のライフスタイルを手放しで称賛しているわけではない(対になる存在として父親を配置している)のも好感が持てた。とはいえ、やっぱりおばあちゃんの家での生活はこの上なく魅力的に映る。まっすぐに生きるためのライフスタイルとして説得力があるから善いのだな。ただ、決して解説を先に読んではいけません。


読了日:04月01日 著者:梨木香歩
http://book.akahoshitakuya.com/b/4101253323


日本的経営の論点―名著から探る成功原則 (PHP新書)■日本的経営の論点―名著から探る成功原則 (PHP新書)
日本的経営について書かれた140冊の名著をまとめた研究史的役割の本。引用が多いのが気に掛かるが、身近な話題ということもあり読みやすかった。これをもとに他の経営学の本を読んでみるのもよい、論文を書いてみるのもよし、仕事に役立ててみるのもよし。


読了日:03月31日 著者:飯田史彦
http://book.akahoshitakuya.com/b/4569602975


新しい科学論―「事実」は理論をたおせるか (ブルーバックス)■新しい科学論―事実は理論をたおせるか (ブルーバックス 373)
第一章では現代の科学において常識となっている考え方をおさらいし、第二章では考え方が形成される変遷をひもとき、哲学的な視座で捉え直している。科学と哲学が同じところから出発したことを再認識させられた。しかし、作者が主張する「人間的な科学」については抽象的でよく分からなかった。あるいは、読者に考える余地を残したのかもしれないが。


読了日:03月30日 著者:村上 陽一郎
http://book.akahoshitakuya.com/b/406117973X


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