スピッツ「隼」
2000年リリース。スピッツの9枚目のアルバム。
極論を言うと、スピッツの魅力とは「片想い」。それは、好きな相手に対してでもあり、社会に対してでもある。
そして、この「隼」というのは「片想い」の方向へメーター振り切ったアルバムだと思う。
愛されることを知らないまっすぐな犬になりたい(「甘い手」)
会いそうで会えなくて泣いたりした後で声が届いちゃったりして(「さらばユニヴァース」)
もしも君に会わなければもう少しまともだったのに(「HOLIDAY」)
君がいるのはイケナいことだ 悩み疲れた今日もまた(「ジュテーム?」)
そしてそのレッドゾーン突入した思いを支えるように、バンドサウンドは強靭なものとなっている。
構成的に見れば他のアルバムに比べて難があるのだろうけど、ここまで振り切った想いを僕は無視することはできない。
スピッツのアルバムは総じてそうなのだけれども、個人的にも片想い中に一番トレイに乗せる回数が多いアルバムでもある。
90/100
- アーティスト: スピッツ,草野正宗,石田小吉
- 出版社/メーカー: ポリドール
- 発売日: 2000/07/26
- メディア: CD
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