Arulah/M.I.A.
Release 2005.3.22
イギリス国籍スリランカ系タミル人のアーティスト・M.I.A.ことマヤ姐さんのデビューアルバム。
ジャンルはGRIMっていうんでしょうか?ラガとかヒップホップ、民族音楽からの派生であることを感じさせつつ、肉感的なサウンドを特徴としている印象です。ところどころに挿入されるスキットのボイパっぽい感じがそう連想させるのでしょうか。
俺にとってヒップホップのイメージを大きく打ち破った作品はミッシー・エリオットとリサ”レフト・アイ”ロペス(R.I.P.)の2001年のアルバムであるわけです。どちらもトラック自体に多くのユーモアが含まれていて、それゆえ多くの人の耳を引くことに成功しています。
誤解を覚悟で言うと、このアルバムはそれらがなければ存在しなかったであろう作品だと思います。しかし、このアルバムは彼女ら先人たちを余裕で飛び越してしまっています。どのトラックも一見奇をてらっているように見えて、マスにアピールする力を持ちつつ、しかも音楽マニアをもうならせる恐ろしい作品だと思います。いやー、未知のジャンルって怖いですね。
内容としてはM-6「Amazon」、M-7「Bingo」、M-10「10 Dollar」などに代表される通りアゲアゲというかアホアホというか・・・というナンバーが多いのですが、歌詞は重いらしく、ただ英語聴きとれない俺にはわからないですが。
あまりにもオンリーワンすぎて今後フォロワーが現れなさそうだなと思った作品でした。
★★★★★★★★★★