OKINAWA MOVIE LIFE

沖縄(宮古島)在住の映画好き。ツイッターは@otsurourevue

仮面ライダー×仮面ライダー フォーゼ&オーズ MOVIE大戦 MEGA MAX(★★★★☆)

2011/12/24

@サザンプレックス



 仮面ライダーシリーズの年末恒例となっているオールスター映画。

 仮面ライダーシリーズには全く詳しくなくて、小さい頃に仮面ライダーBLACKを観ていたのと(ついでにパロディ作品である仮面のりだーも)、2007年に『劇場版仮面ライダー電王 俺、誕生!』を観に行ったくらい(これはかなり傑作だった)です。その時もシリーズを予習しない状態でした。

 そういった状態で観たのですが、かなり楽しめました。おそらく、オーズやフォーゼなどを観ていたらもっと楽しめたのだろうなと悔しい気持ちになりましたが。



 実感したのは、「『仮面ライダー』という番組のルーツは時代劇、それも浅草東映が代表する娯楽時代劇にあった。」(宇野常寛『リトル・ピープルの時代』P.193)ということで、純粋にアクションシーンのみの力で言えば、今年観た日本製のアクション映画でもっとも高揚した気分になった映画だった。とくに宇宙船の上でのアクションシーンはすごい。今日本で創り出せるアクションシーンでもっとも最新鋭のものじゃないかとさえ思う。 

 あきらかに仮面ライダーシリーズにおける殺陣はルーツが時代劇にある。そこにCG等の最新技術を組み入れ、常に最新版にアップデートしている姿勢が素晴らしいと感じた。前知識として仮面ライダーは引用した宇野氏の評論をはじめあちらこちらで語られていることもあって、実は難解ではないかと身構えていたけれども、純粋に娯楽劇であることを再認識した。そういえば『電王』の映画版のときもそう感じた気がする。



 ただし、細かい設定等はやはり複雑化しているんじゃないかと感じた。むろん、その複雑化が仮面ライダー世界の奥行きを作っているのは事実にせよ、ここは一見さんが入りにくくなっているポイントだと感じた。「これ、子供は理解できているのかな?」とも思ったことも付け加えておく。

 ドラマ部分はまさに普段の連続ドラマをベースにしたもので、少しむずがゆいものを感じた。特に『フォーゼ』パートのギャグなど明らかに寒かったと思う。ただ、なでしこ(真野恵里菜)との恋愛エピソードはちょっとグッときちゃったな。



 完全に門外漢の意見なので恐縮です。