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OKINAWA MOVIE LIFE

沖縄(宮古島)在住の映画好き。ツイッターは@otsurourevue

ポテチ(★★★☆☆)

2012/7/22鑑賞

桜坂劇場



 中村義洋(監督)×伊坂幸太郎(原作)コンビの新作。

 このタッグは4作目で、4作すべてに出演している濱田岳も出演。また、タッグ2作目『フィッシュストーリー』('09)から音楽を担当している斎藤和義がまた音楽を担当。



 68分という短さであり、かつストーリーとしても過去作と比較して決して強くないこの映画。しかしながら、作られた動機を切実に感じる作品だった。

 黒澤(大森南朋)の口を借りて語られるが、この世界では東日本大震災が起こっている。彼は美人局を行おうとしたカップルに対し、お前らを山の神を鎮めるための人柱にするぞと脅しをこめてそのセリフを言うのだが、ぼくはこの映画自体が鎮魂の意味を込めて作られたんじゃないかと思った。



 一本の作品としてはやはり物足りない感は多い。

 ストーリー性が強いわけじゃない。けれども、伊坂作品特有のカンバセーション・グルーヴがある。ある意味、それだけで構成されたような作品。

 地震と並べて語るのは不謹慎だが、中村監督は去年某テレビドラマの映画化で(興行的にはともかく)失敗作を世に出してしまっただけに、自身のリハビリテーションの意味もあるのかなと思った(実際、彼自身も「中村さん」という役で出演している)。