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OKINAWA MOVIE LIFE

沖縄(宮古島)在住の映画好き。ツイッターは@otsurourevue

2012年観た映画ランキング(26-50位)

このあたりはとにかく好きで、どんな順位をつけても低く思えてきてしまう映画ばっかりです。



50位 仮面ライダー×仮面ライダー ウィザード&フォーゼ MOVIE大戦 アルティメイタム

 はっきりいって一本の映画としては雑なんだけれども、一点すごく好きなところがある。

 今のライダー映画には過去の東映ヒーローが客演するならわしになっていて、今回が『美少女仮面ポワトリン』だった。実はこれが僕の世代にジャストフィットするヒロインで、ついに僕にも招待状が来たのかと思った。

 ポワトリンは仮面ライダーウィザードパートに出演する、演じる女の子はちょっとPerfumeののっちっぽくてかわいかった。でね、何より心を打ったのが、このパート、ポワトリンに関して、『ビューティフル・ドリーマー』的なことが明らかになるんだけど、これがね。昔憧れていたお姉さんも実は悩みを抱えていたんだ。そしてそれは、今の僕だって同じことなんだ!うおーぅ!(号泣)って感じだったわけね。

 そんなんで、巷でいろいろ言われるであろうあのオチのひどさも、なんか許せる気分になった。



49位 アイアン・スカイ

 ナチスが月から攻めてきた、というワンアイディア作品で、CG等も安っぽいんだけど面白く見ることができた。ナチスの非道さを描きつつも同時にアメリカの馬鹿さも描いていて、最終的には人類の馬鹿さにまで至るという展開。なんかラストは『ファイト・クラブ』っぽくてちょっとかっこよかったぞ。



48位 私が、生きる肌

 これだけ最高の演出で持って、これだけ変態的な世界を描くのがすごい。この前原作読んだんですね。それで改めて感じました。映画用に付けたした要素が、ことごとく変態度をレベルアップしている。付け足した要素はアルモドバル監督の作家性に起因する部分が多いんだけど、それを付け足すことでこの『私が、生きる肌』という映画が完成したような感触すら覚えました。



47位 僕達急行 A列車で行こう

 この映画を観た時、観客が僕一人という思いがけない経験をしてしまった。そんなもんなの?

 内容は面白かったですよ。この映画内では趣味が仕事を救ったりしますが、それは非現実的だとしても、趣味って大事だよね。実は『桐島、部活やめるってよ』にも通じるテーマじゃないかと思います。去年逝去した監督のメッセージが引き継がれている気がして、それもとてもうれしい。



46位 SHAME

 ウホッ、いい男。ことマイケル・ファスベンダー主演作品。セックス依存症の男を描く。何というか、これも孤独な夜に寄り添う映画だと思うんです。決して兄妹の過去は語られないけれど、案じさせるような作りになっていて、かつその過去だったり、それによって現在の依存を規定してしまうことに対して安易な回答を出さないところも、逆に製作者の真面目さが透けてみえるのでよい。



45位 ダーク・シャドウ

 下世話だし、受け入れられない人が多いのもわかるけど、僕はなんかこれ好きなんだよな。ティム・バートンがやりたいことをはちゃめちゃでやっている印象が強いからなのかも。あと、ベラ・ヒースコートがとてもチャーミングだった。



44位 人生はビギナーズ

 最初に見た時は女の子とデートで観に行ったというのに眠ってしまって、そのあと再び観たんだが、これはよかった。すごく静かな映画で、確かにわかりやすいエンターテイメントではないかもしれない。父との関係性がその後の人間関係に与えるという影響が、劇的に描かれるわけではないし。ただ、このつながりを観客が補完した時に初めてその人の人生に影響を与えるべき作品になる、という意味で非常に面白いと感じた。



43位 スケッチ・オブ・ミャーク

 ミュージシャンの久保田真琴宮古島に伝わる神歌についてのインタビュー等を行った様子をまとめたドキュメンタリー。この手の映画で最も重要なことは、その歌の持つ魅力をどれだけ伝えることができるか。宮古島という歴史のはざまに置かれた土地で生まれた歌の力を描くことに成功している。



42位 黄金を抱いて飛べ

 最初観た時はすごいと感じた。後半、ひたすら続く緊張感。井筒監督のアメリカンニューシネマから得た血が現代にアップデートされて、ようやく日本のエンターテイメントと胸を張って言えるものができたと思った。ただ、観終わってからしばらくして残るものは思ったよりも少ない。これは比較対象が『ガキ帝国』とか『ヒーローショー』とかになってしまうからなのかもしれないけど。でも、ハラハラさせるって意味では間違いなく傑作です。



41位 ドラゴン・タトゥーの女

 クリスマスに似合うのは孤独な主人公の話です。フィンチャーはそういえば二作連続でコンピューターに卓越した者が失恋する話を描いているんだな。はっきりいってミステリーとして映画化に向いている素材とは言えないし、その点誰にでもオススメとは言えない。ただ、これをリズベットという世界から拒絶された女性が世界に改めて向き合うまでの話と考えてみたらどうだろう。あのラストが本当に心にしみるはずだ。



40位 長ぐつをはいたネコ

 今年はドリームワークスの勝利だったな。いやさ、長ぐつをはいたネコはそれこそ真島昌利の『アンダルシアに憧れて』的な世界観をネコというキュートなキャラクターを使って再現して、そこにおかしみが生じるんだけど、そのおかしみがかなり好きでさ。確かに、この映画がエンターテイメント性を超えた何かがあるかというと難しいんだけど、ただ楽しかったってだけでこれはいいと思うんだよな。



39位 ホビット 思いがけない冒険

 LOTRシリーズは初体験だった。今の自分の目では欠点とか見えないし、ただ長すぎることくらいが気にかかった。にしても、やっぱり頭の中でファンタジーと言って思い浮かぶシーンをここまで再現できるというのはただ純粋に素晴らしいと思う。



38位 ビースト・ストーカー/証人

 香港ノワール。確か序盤はあまりのれなかったんだよな。しかし、後半から終盤にかけてのサスペンスといったら・・・。ラストで明らかになる事実には泣いてしまった。ダンテ・ラムはなぜこうまで非情なのだ。



37位 リンカーン弁護士

 マシュー・マコノヒーがカッコイイ映画。オープニングもかっこいいし、このあたりになると、欠点は確かにない。ただ、俺に刺さる映画はもっと他にあるんだ。って作品が増えるな。



36位 アルゴ

 ベン・アフレックは専業監督じゃないとは思えないくらいに監督業が板についてきたな。いい映画だとは思います。終盤の盛り上がりは最高でした。あと、地味にこの映画、あからさまな悪人が出てこないのでハッピーな気分になれると思います。



35位 最強のふたり

 予告編で初めて見た時、号泣したんだよね。それで、ほぼ満席の中観てみたら、思ったより泣けるっていいう感じじゃなくて、そこが好感持てた。むしろ泣かせない方向に演出している感じが強くて、ぼくにはそれが一種の照れ隠しに思えた。あの二人の掛け合いはもっと観ていたかったな。



34位 生きてるものはいないのか

 正直にいえば、この映画が『最強のふたり』や『アルゴ』より優れているとは思っていません。一番の欠点は、この内容ならもっと短くまとめたほうが明らかによかったはず。ただね、オープニングの田淵ひさ子のギターに乗せてヘタウマな女性ボーカルが唄うのをBGMにヘッドホンの女の子(高梨隣)が病院のベッドで眠っている場面、これだけで自分は心が掴まれてしまったんだよね。あと、ラスト10分の映像美も素晴らしかったです。



33位 東京プレイボーイクラブ

 正直にいえば、この映画が『最強の(以下略)。ただ、やっぱり自分と同世代の監督でようやく傑作と言える映画を撮る人が出てきたというのと、想像力が欠けているがゆえに袋小路に陥ってしまう人々の姿を描きつつ、ラストで呆然と叩きだす(ただ、あそこはエレファントカシマシ力も大きいが)。この映画にはしてやられたという感じが大きい。そりゃ、どうしても類似性を感じる園子温三池崇史の傑作に及んでいるとは思えないけれど、おそらく自分の個人史の中で重要な作品ではあります。



32位 レ・ミゼラブル

 映画を見る愉しみのひとつに、ヒーローを観ることがある。そのヒーローというのは、強さだけではなく、ある種の高潔さが必要になる。思えば、この高潔なヒーローってしばらく観ていなかったなあと思う。これだけ勇気が試される場面、俺なら逃げる。そんな時にも立ち向かう姿にこそ人は惹かれるんだ。ぼく個人が今年はどうも他人に利用され、スポイルされている気がして、ちょっと利己的な生き方をしてきた。ただ、一年の締めにこの映画を観て、利他的な生き方の素晴らしさを教えてくれたという点で、非常にありがたい作品だった。



31位 幸せへのキセキ

 ラストシーンの美しさだけなら、もっと上に行ってもおかしくない。気持ち的にはなんとかベスト20くらいには残したかったんだけどな。

 この映画の中でマット・デイモンが言う「20秒だけ恥をかく勇気を持とう。そうすれば人生は驚くほど変わる」というメッセージには素直に心打たれた。そして、動物園を復興させる話が実話なら、何だって出来そうな気がするじゃないか。



30位 戦火の馬

 実はストーリーとしては大したことない。しかし、そこがミソ。

 この映画に出てくる人物は、馬の美しさのために常軌を逸した行動に出る。有刺鉄線沿いの感動的なシークエンスはその最たるものだろう。通常なら、そんな話成立するはずがない。

 しかし、それを成立させてしまうのが映画なのだ。スピルバーグによって描かれた馬・ジョージのその存在がそのまま説得力になっている。



29位 フランケンウィニー

 映画的説得力と言えば、いかにもバートン印のキャラクターの数々も、それだけで説得力を持ちうるもののひとつだ。なんというか、それだけでも孤独に喘ぐ心の代弁者足りうるし、なおかつファンシーさでもって一般性を獲得しているのが、バートンを信奉する際の基礎となる頼もしさなのだろう。

 この映画も、メタ的な視点は気付けなかったんだけど、それを差し引いてもなんというか、よかった。



28位 ドライヴ

 よくよく考えればとっかかりが難しい作品だよな。序盤のカーチェイスでは明らかに引き付けられるけど、そこから先はドライバーの心が読めるかにかかっている。ドライバーは寡黙だし、それは他の登場人物に対してはもちろん、観客に対しては心を開いてはいない。だからこそ、物語が悲惨な方向に動いた時に一種の戸惑いが生じる。二回目観た時はこれがありありとわかったからよかった。乾いた感触は全体的に好みです。



27位 トガニ 幼き瞳の告発

 韓国で実際にあった事件をもとにした映画。こういった事実があったということも知らなかったので興味深いとともに、映画としても十分素晴らしい出来になっていたのにも惹かれた。こういった重い映画が現実を動かしたという意味でも以上に意義のある作品。



26位 ヒューゴの不思議な発明

 実を言うと、今までのマーティン・スコセッシの印象からは少し外れる印象を受けるんだけど、それを差し引けば十分面白い映画。ラストでは単に物語的な部分だけではなく、映像の素晴らしさでも泣くことができたし。