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OKINAWA MOVIE LIFE

沖縄(宮古島)在住の映画好き。ツイッターは@otsurourevue

『チャイニーズ・ブッキーを殺した男』(ジョン・カサヴェテス) 

 レンタルDVDにて鑑賞。数年前までプレミア価格だった映画がレンタルで見られるなんて、改めていい時代になった。もちろん傑作!
 カサヴェテス監督はまだ『アメリカの影』と『フェイシズ』しか見たことなかった。それらの作品は確かにとても魅力的だが、パターンの少なさから少々上級者向けなのは確かだろう。しかし、この映画の手数の多さは素晴らしい。即興演出の妙はもちろん活きている。ドキュメンタリー風の撮影による臨場感も素晴らしい。ただ、この映画の素晴らしさは、ジャンル映画(この場合はノワール)の型において自由な演技を見せる様がそのまま登場人物のアティテュードにつながるところかも。
 この映画を見て思いだしたのが、同じくショービジネスを舞台にした『キング・オブ・コメディ』('84)だった。舞台に魅せられ常軌を逸した行動に出る様が共通する。根本の動機(なぜショーに惹かれたのか)は描かれないが、ショーそのものを長く映し説得力を持たせる。
 特に、殺害に向かう途中、公衆電話からショーの確認をする姿が印象に残る。ベン・ギャザラ演じるオーナーは常ににやついていて胡散臭くはあるが、それでも最後にはカッコよく思えてしまう。『キング・オブ・コメディ』のデニーロともためをはる。

チャイニーズ・ブッキーを殺した男 (オリジナル完全版) HDリマスター版 [DVD]

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