OKINAWA MOVIE LIFE

沖縄(宮古島)在住の映画好き。ツイッターは@otsurourevue

『愛しのタチアナ』(アキ・カウリスマキ)

 レンタルDVDで鑑賞。モノクロ映画。何本か見て思ったけれども、もうカウリスマキ作品は面白いとかつまらないとか、そういった次元で語るのはよしたい。そこに世界があるだけでいい。
 ロードムービーですね。とにかく、マッティ・ペロンパーのぎこちない動きが印象的でして、そのぎこちなさが逆に彼の感情を雄弁に語っているような気がするんですね。決してこの映画の中の旅は、それを経験している時は胸躍るというものではないのだけれども、終わってしまうと無性に懐かしくなる類の性格を持っている。ラストのミシンがいい。これからも単調な生活は続く。しかし前に進んでいる。