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OKINAWA MOVIE LIFE

沖縄(宮古島)在住の映画好き。ツイッターは@otsurourevue

『ブラックホーク・ダウン』(リドリー・スコット)

 レンタルBlu-Rayにて鑑賞。
 改めてブルーレイで観ると隅々まで構成された画面や色彩にうっとりする。けれども描かれるのは悲惨な戦場。このバランスがリドリー・スコットらしい。
 正直、自分の中で好きか嫌いかはっきりした作品ではない。まだ咀嚼しきれていない。井筒監督がこの映画を『こちトラ自腹じゃ!』でえらく批判していたのを覚えているんだけれども、それもそのはず、決してこれわかりやすい映画ではないと思う(ラストで救われた気になるが)。まず、ストーリーはほぼない。ただ、おそらくそれは意図してのことなんですよね。この映画の3年前にスピルバーグが『プライベート・ライアン』を撮って戦場描写を一段上に押し上げたけれども、その延長戦上として、ストーリーを放棄した戦場の姿をフィルムに刻む作業がある。いわゆる、戦場のリアル表現の徹底。それが映画として正しいかは判断がつかないのですが、僕が考えたのは、これホラー映画だなと。
 思えば、『エイリアン』、『ブレードランナ―』『ブラック・レイン』『テルま&ルイーズ』『悪の法則』と、あまりにも酷薄な世界をパラレルワールド的に見せて、そこからいかに逃げ出すか(あるいは逃げ出せないか)を描いてきた監督にとって最終的に大本の目的である「勝負」が放棄されて、生きて戻ることに主眼が置かれるこの展開は必然だったのかも。戻ってきたテントの天井の柄が不自然に強調されていたのが忘れられない。
 あとは、ソマリア兵の使うRPGという武器の重量感。あれほど武器を怖いと感じるのは『ノー・カントリー』の空気圧縮機かこれかというくらいではなかろうか。
 

ブラックホーク・ダウン [Blu-ray]

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