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OKINAWA MOVIE LIFE

沖縄(宮古島)在住の映画好き。ツイッターは@otsurourevue

散りゆく花(D.W.グリフィス)

 勉強中の身なので非常に当たり前のことを言う。無声映画なので動きですべてを表現する。その中でも、怒りや恐怖の表現はすさまじく、未だに余韻を残している。特に、終盤を支配する、ルーシーの父・バロウズによる感情の表現といったら。

 完全に動き(と劇伴)で表現されているからこそ、徐々に感情が映画にコントロールされていくのがわかる。だから映画の快楽は恐怖と紙一重なのだ。また、それを補うのがルーシーや青年が住んでいる家が緻密に組み立てられていること、そして、煙という小道具の使い方。完全に画面をコントロールしている中で、唯一動きが予想できないものだけに、これが映るとこれから物語がどう進むのだろうという気分になる。これが感情のコントロールを促している。

 あと、これは下衆な穿ち方かもしれないけど、ルーシーと父親の関係性に疑似的な性的表現があるように思った。安易に近親相姦というのではなく、ルーシーに虐げられた女性の弱さを代現させているような感覚と言ったほうがよいと思う。

 そして、リリアン・ギッシュが映ったときに画面がぱっと明るくなるような様が素敵だった。