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OKINAWA MOVIE LIFE

沖縄(宮古島)在住の映画好き。ツイッターは@otsurourevue

共喰い(青山真治)

 ぬめっとした嫌な感触が全体を覆っているが、ロケーションの豊潤さにより映画として満足。よくよく考えれば、冒頭はほぼナレーションによる状況説明なのだけれども、なんというか、「場」から物語が立ちあがる感じがした。つまり、この映画の舞台となった下関から物語が自然と湧き立つ感触を覚えた。物語先行で作ってはいないようなくらい、「場」の空気と密接に絡みついた物語の立ち上がりだと思った。脚本の荒井晴彦は発言等あまり好きではなかったが見直した(偉そう)。『共喰い』 はセックスの映画であるけれども、同時に暴力についての映画でもある。それは恐らく酒、ギャンブル、薬物等と同様に依存性があるのではないか。そして、一度それに染まってしまったら抜け出せないのでは。決して他人事ではないと思わせるだけの切実さを感じる物語。
 手元に原作小説があるんで、どうしても気になって確認したけれども、面会所での「あのひと」に関する会話は映画オリジナルらしい。あそこちょっと唐突に感じたんだよな・・・。