OKINAWA MOVIE LIFE

沖縄(宮古島)在住の映画好き。ツイッターは@otsurourevue

2011年新作

シリアス・マン(★★★★★)

2011/6/10鑑賞@桜坂劇場 コーエン兄弟映画。 この映画の主人公は、自らの「善い」の基準が全て外部にある男です。 「serious」という言葉の2つの皮肉で対照的な使われ方を観てほしい。 この映画を観て思ったのは、自分が悪いと思っていなければ、どんなに…

さや侍(★★☆☆☆)

2011/6/12鑑賞@ミハマ7プレックス 刀を抜かない侍(野見さん)とその娘の交流。 まずさ、野見さんに主体がないんだよね。 だから、刀を抜かなくなったことも、三十日の業に挑むこともなし崩し的な感じがして、主体的にコミットメントしていったという気が…

手塚治虫のブッダ ―赤い砂漠よ、美しく!―(★★☆☆☆)

2011/6/12鑑賞@サザンプレックス 原作未読。歴史を題材にした話だからかもしれないけれど、やっぱりちょっと切り処がよくない気がした。 まず感じたのは、このお話は幾分奇妙な構造をとっていること。 チャプラという成りあがる戦士に関するエピソードに相…

アジャストメント(★★☆☆☆)

2011/5/31鑑賞@シネマQ マット・デイモン主演の『アジャストメント』を観てきました。ネタバレ注意。 最初は、欠点はあるけれどかわいい映画、中盤は、ある種の問いを発する映画、そしてラストは、欠点が悪い意味で炸裂している映画でした。 ・かわいい欠…

八日目の蝉(★★★★☆)

2011/5/1鑑賞@シネマQ この映画は、17年前に恵理菜を誘拐した女性・希和子(永作博美)のストーリーと、それから17年後の恵理菜(井上真央)がフリージャーナリストの千草と出会ってからのストーリーの二本柱となっていて、それが交互に語られる、日本映画…

洋菓子店コアンドル(★★★☆☆)

2011/3/19鑑賞@シネマパレット こういう「世間知らずで生意気な新入社員がその行動力で周りをひっかきまわすうちに現実の厳しさを知り、同時に周りもそれに動かされる」という作品は興味深く観ることができた。 ただ、やはり尺が足りないな。 連続ドラマと…

漫才ギャング(★★★☆☆)

2011/4/2鑑賞 @シネマQ ヤンキーもの作品は、サービス精神旺盛であるがゆえに、やはり作品としては(芸術的価値とはまた別のところで)面白いものになっているものが多いと感じた。 品川ヒロシの映画で最も気になるのは、副業監督の作品にしてはあまり「私…

ツーリスト(★☆☆☆☆)

2011/3/27鑑賞@シネマQ ※ネタバレ含む ツーリストはとにかくオチがひどい。 何がひどいって、それまで積み上げてきたものを台無しにしているからね。 とどめに、この監督さんが『善き人のためのソナタ』で築きあげた評価まで台無しにしたって言ってもいい…

A Crazy Little Thing Called Love(★★★★★)

2011/3/26鑑賞@桜坂劇場Aホール(沖縄国際映画祭) 「A Crazy Little Thing Called Love」はタイの青春映画。 今自分評価迷っています。ひょっとしてタイのROOKIESじゃないのかという疑念は残りますし。 早い話が、いびつではあるけれどもそこも魅力になっ…

悪魔を見た(★★★★★)

2011/3/20鑑賞@シネマパレット 一言でいえば、過剰な復讐譚。 復讐というモチーフは古今東西様々な作品で描かれている。 そして、復讐譚がなぜそんなにも我々を惹きつけるのかというと、それは復讐という行為が、取り返しのつかない過去を克服するという構…

あしたのジョー(2011)(★★☆☆☆)

2011/2/28鑑賞@シネマQ 高森朝雄原作・ちばてつや作画の名作漫画『あしたのジョー』を『ピンポン』の曽利文彦監督により映画化。 個人的にはイマイチな出来だと感じました。 矢吹丈というのは暴力以外の語る手段を持たない人物。なので、アプローチとして…

白夜行(★★★★☆)

2011/1/29鑑賞@シネマQ 本当は★5つでもいいかと思ったけれど、同じ日に『ぼくのエリ 200歳の少女』を観て、そちらの印象があまりにも大きかったので。 今回はネタバレせずに語ることができないと思うので、原作未読の方はまだ読まない方がいいかと。 …

ソーシャル・ネットワーク(★★★★☆)

2011/1/18鑑賞@シネマQ Facebook創設者マーク・ザッカーバーグをモデルとした映画。『セヴン』『ファイトクラブ』等でおなじみのデビッド・フィンチャー監督作品。 これはフィンチャーのシネマグラフィの中でもその2作に並んで今後紹介されることになるん…