SPARTA LOCALS「SUN SUN SUN」

福岡出身のロックバンド、スパルタローカルズの三枚目のアルバム。僕がスパルタを聞いたときに思ったのは、アイドルっぽいなということ。前作収録の「黄金WAVE」の中の「退屈退屈退屈だ」っていう掛け声なんかにそれが集約されている気がする。今作でも、「ピース」とかにそれが見られるんだけど、今作は全体的にギターの音が明るくなったことで、逆に街の暗さが浮き彫りになった気がする。いい意味でチープなリズム隊とか、一見しただけで耳に残るリフとか、うまくはないけどユーモラスなボーカルとか、そういった要素が一体となって、歌詞に表現されているダメダメさを吐き出しているのだろう。前作からそうだったけど、スパルタっていうのはそのダメダメさを、ピーズみたいにブルージーに湿っぽくではなく、カステラのようにカラッと表現しているところがあって、その傾向が今策ではさらに推し進められた感じ（安倍コウセイの詩も具体性を増して届きやすくなった）。感触としては他にもCASCADEに近い気がする。音がどことなく80年代っぽいところとかね。

SUN SUN SUN