GRAPEVINE「Lifetime」
GRAPEVINEが1999年にリリースした2ndアルバム。オリコンチャートで3位とかなってすごい話題になっていた覚えがある。今のサンボマスターに近い状況だったかもしれない。R&Bを取り入れた作風も似ている気もするし。ただ、決定的な違いは田中和将は山口隆より男前ということか?
これは五月病に効く作品だと思う。とにかく「光について」がいい。イントロからギターのスライドがまるでどうしようもない状況でこんがらがった思考を解きほぐすようだし、サビの美しさは酔いしれることもできる。ラストのコーラスで鳴るオルガンも気持ちいい。歌詞も、田中さんがリリース当初「絶対妥協したくなかった」と語っていたように、まじめに生きようとするあまりうつを感じることが多い人なら共感できると思う。
その他にも、「sun」「青い魚」「望みの彼方」〈特にこれは名曲!メロウです〉など、名曲は多い。骨太なアレンジもいいし、田中さんの歌詞だけ取り出しても良い。他の作品に比べると、ロックとポップの間で若干中途半端かなと思うけど、グッドメロディと文学の融合としてGRAPEVINEをとらえるなら、間違いなく名盤です。
- アーティスト: GRAPEVINE
- 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
- 発売日: 1999/05/19
- メディア: CD
- 購入: 3人 クリック: 23回
- この商品を含むブログ (161件) を見る