OKINAWA MOVIE LIFE

沖縄(宮古島)在住の映画好き。ツイッターは@otsurourevue

スガシカオ「4 FLUSHER」(2000)

 さて2000年に入る。パトカーできた警官たちをバックバンドにしてうたうプロモのシングル「SPIRIT」が「きっと全てがうまくいくと思いながらつまづいたり時々うまくごまかしたり…」なんて今までにないポジティブなメッセージで、シカオがどうなるのかと思った。「AFFAIR」もイントロからしてむしろ安らぎを与えているようだったし、つまらないことでうじうじ悩んでいるシカオはもういないのかと思った。
 けど、ふたを開けてみれば、「かわりになってよ」の情けなさ、「性的敗北」のエロス、「ドキュメント2000」のユーモアなどをはじめとして、シカオは諦念を歌い続けていたし、うじうじ悩んでいた。アレンジ面でも、「青白い男」では今までなかったようなハードなギターサウンドを聞くことができた。
 けど、やっぱり初期ほどは印象に残らないのも事実で、このアルバムも、確かに一定の基準以上のものはできているけどそこまでといった具合はした。けど、そういった先入観を除けば「SPIRIT」も「AFFAIR」も普通にいい曲なんだよな。
 たぶん、割とムーディーな路線の曲がアルバムの流れをうまく流していない気はした。

4Flusher

4Flusher