ZAZEN BOYS「ZAZEN BOYS?」
キター、なザゼンのサードアルバム。ピロウズに続いて今年を代表する名作の出た予感。街を歩けば俺の直感。(向井風に読みましょう)。
今回聴いて感じたのは、だいぶ大人の音楽になったなということ。1stもアーバンな感じを描いてはいるけど、自分の物にできてはいないなという気があった。今回の作品は、ザゼンおなじみのスカスカだけどカミソリみたいな切れ味のあるサウンド。サウンドを密にしていないからこそ聞こえてくる各種楽器の自由なプレイがせめぎ合っている様子。アンサンブルやリズムや拍子を時に無視してまでも暴走を許す向井の様子は、この人将来的にフランク・ザッパみたいになるんじゃなかろうかと思う。
新加入の松下敦のソロドラミングが、まるで新人に対する洗礼のように聴くことができる。テクニック的にはアヒトより上で、アヒトの感情の咆哮のようなワイルドなドラムも好きだったんだけど、このアダルティな音楽性を見ると松下の法があってるのかなと思った。松下は確かズボンズでもたたいてた気がするんだけど、基本的にリズムキープで、オカズの入れ方がうまいと思った。
あと、すごく聴きやすくなってた。もちろん複雑な変拍子とか、向井の独特の叫びとかが聴く人を選ぶのは事実だと思うんだけど、このアルバムはちゃんとエンターテイメントの法則を守っていながらも、各々のプレイヤーの技量に浸るとか、複雑な曲構成に舌鼓を打つとか、そういった楽しみ方もできるアルバムだと思った。
ザゼンも絶対ライブ行こう。
89/100
- アーティスト: ZAZEN BOYS,向井秀徳
- 出版社/メーカー: MATSURI STUDIO
- 発売日: 2006/01/18
- メディア: CD
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