爆笑オンエアバトルチャンピオン大会ファイナル(2006年3月19日放送)
これで今年度も終わりか。去年は沖縄で見たこのチャンピオン大会。リアルタイムで見るのは三度目なんだけど、いつも見た後に一抹の寂しさを感じる。来年はどんな芸人がそろって、どんな気持ちでオンエアを見るのだろう。
・タイムマシーン3号 (漫才)子供のころの遊び 702kb(7位)
別にタイムマシーン3号(以下T3)のアンチではないのだけれど、T3にはチャンピオンになってほしくはなかった。T3の漫才には良くも悪くも毒がない。だから、万人受けする、お茶の間に適した漫才といえる。だけど、それも突き詰めていかないと、T3を選ばせることにはならないと思ったから。ましてや、満点を含む高キロバトルの連続に、明らかに8代目チャンピオンには追い風が吹いていたし、しかもトップバッターだったから。「修学旅行」のような名作を連続していたころのT3ならともかく、マンネリに陥った今のT3にはとってほしくないと思った。やっぱり、今回もいつものT3。だから、この成績に収まったことはきっといいことなのだと思う。(長々とスマソ)
・キャン×キャン (漫才)フィギュアスケート他 818kb(3位)
なんか今回のキャンキャンの漫才に違和感が・・・。それは思うに、長浜も玉城も自分の言いたい話題を勝手にしゃべっているような印象があって、もちろん漫才はアドリブじゃないので、きちんと筋立ててやったことなんだろうけど、それでも何か違和感が・・・。
・トータルテンボス (コント)空き巣 526kb(10位)
残念だわ。終わったあとにしまったなと思った。チャレンジャーだとはおもうけれど、「手の長い転校生」や「無駄を省いたレストラン」ほどに斬新な感じもしないし、流れも、ツッコミのたびにいちいち止まっているような印象。漫才が見たかった。
・東京03 (コント)同棲している先輩の彼女と先輩とその後輩 542kb(9位)
東京03を見るたびに歯がゆく思うのは、こういったコントってオンバトという場ではそれなりに評価されるし、実際完成度高いとは思うけれど、決してチャンピオンにはなれないということ。5分間という限られた時間で伏線を最大限に効果的に使ったコントは確かに評価に値するけど、チャンピオンになるためにはその構成力が逆にあだになっているのかなと思った。
・ホーム・チーム (漫才)マナーの悪い人を注意、非行を注意 506kb(11位)
最下位だったけど、少しは面白かった。ただ、芸歴としては中堅の域に達しようというコンビが、ハマカーンや三拍子よりも笑いが取れなかったらいけないよな。
・三拍子 (漫才)刑事 794kb(4位)
個人的に今回一番面白かった。三拍子がチャンピオンになると思った。しつこい高倉のボケがこれでもかってくらいに繰り出されていて、5分間笑いっぱなしだった。ただ、今期披露したネタで一番笑えたかというと、そうじゃないんだよな。もったいない。
・NON STYLE (漫才)イキる石田をいじる 750kb(5位)
ところどころにスピードワゴンの陰が。セミでは大好評だった相方いじりなんだけれど、前回よりも言葉のチョイスが冴えていない気がした。準備期間が短かったんだろうな。今回チャンピオン争いに食い込むと思っていたのが、トータルテンボスとNON STYLEだっただけに、残念。
・星野卓哉 (フリップボード漫談)ありえない鳥と魚の名前 646kb(8位)
思うに、以前の「ありえない名言」あたりは正直元ネタの面白さで笑いを稼いでた印象があって、それが不服だったからこそ今の型式にしたのだろうし、それだけに今の型式が今期前半に披露していたネタよりもウケていないのは残念だけど、きっと星野卓哉にしても試行錯誤の段階なんじゃないかと思った。思い切って数年前やってた実況コントとかまたしてみたらどうだろう(俺は占い師のおばちゃんか)
・タカアンドトシ (漫才)サンタクロース 946kb(1位・8代目チャンピオン)
トシが同じフレーズでツッコミを繰り返すというネタ(以下「欧米か!」シリーズ)はすでに浸透しているのだけれど、タカアンドトシ(以下タカトシ)がすごいと思うのは、それがもはや定番ネタになっていても本来の漫才ではいくつものバリエーションを繰り出して、まったく既視感を与えないところだ。この、トシにもボケが移行するネタって言うのは、「欧米か!」シリーズより前からやってたと思うけど、前とは違う箇所でも笑いを取っていたところに感動。チャンピオン君臨後もきちんと成長していたタカトシはすばらしい。
・ハマカーン (漫才)料理番組 894kb(2位)
途中、流れが止まったところもあったけど、総じて見ると、かなりよかった。ハマカーンは着実な成長を見せていると思う。一昨年の、セミファイナルでのダダすべり、去年のファイナルでのダダすべりときて、今回はついにファイナルでもネタの成功を見せたハマカーン。勝負慣れしてきたなと思った。
・磁石 (漫才)女の子に話しかける 738kb(6位)
ネタ終了後に「去年と変わってない」って言ってたけど、絶対去年よりよくなったと思う。オーソドックスだけど、笑いを取るべきところではきちんととっているし、その笑いの大きさも去年に比べて大きくなっているし、総じて見ても流れるような漫才になっていると思う。何が足りなかったのかはわからないけど、一時期のキャンキャンみたいなネタの行き詰まりを起こしそうだと思ったのも事実。
今回もタカアンドトシが連覇を達成したわけだけども、来期、はたしてタカトシを越えるのが現れるか。過大評価かもしれないけれど、トータルテンボスやNON STYLEはネタの選択をしくじらないで、かつファイナルという大舞台を自分のものにできる力をつければ、チャンピオンになれると思う。三拍子や磁石やハマカーンも、その日のできによっては狙えると今回改めて思った。
ただ、タカトシっていうのが、今たぶん最強ではあると思う。ネタは一定の面白さをキープしてるし、その水準も高いし、また、他の芸人に比べネタを温存できる立場というのも強い。上に挙げた5組以外にチャンピオン狙える芸人はいるんだろうか。今年は注目芸人が多くオンバト戦線に加わってきただけに、来年加わってきて面白そうな人ってあまりいないんだよな。ノンスタやハイキングウォーキング、とろサーモン