Bjork「Vespertine」(2001)
ビョークが2001年にリリースしたアルバム。
このアルバムが出たころのビョークの発言で、内向的なひとは外へ向かう意思がないのではなく、自己完結してしまうから、私はそんな人のための歌を歌いたいというような内容のものがあって、それを読んで以来俺はビョークを無条件に信頼している。
このアルバム発売から約一年後にCOLDPLAYの「静寂の世界」というアルバムがリリースされた。そのアルバムについて、このようなキャプションがついた。これは一人の夜にそっと寄り添うアルバムである。そして、「夜に寄り添うアルバム」として他に紹介されたのが、MOBYの「18」だった。
音楽の役目に、聴いてて癒されるというのがある。9時から5時まで働いて、それでも普通は足りないから残業して、家に帰りスーツという名の鎧と一日中顔につけていた仮面の鍵をはずすときにかかってるといいな、っていう音楽。いままでそれはクラシックやブラックミュージック、イージーリスニングの役目だった。ロックの張り上げるような歌唱法は合わないといわれていた。そういったものに対するロックからの返答がビョークの本作だったのだろうし、シガーロスをはじめとするエレクトロニカだった。そしてコールドプレイは綺麗なメロディの力を存分に使った。2001年から2002年はそんな時代だった。
だから、この歌は子守唄だ。エキセントリックな言動のビョークのもうひとつの顔。そういえば、ビョークに影響を受けたという椎名林檎の3rdアルバムも、舞台や表現方法は違えど似たようなところあるかも。
84/100
- アーティスト: Bjork
- 出版社/メーカー: One Little Indian
- 発売日: 2001/08/27
- メディア: CD
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