OKINAWA MOVIE LIFE

沖縄(宮古島)在住の映画好き。ツイッターは@otsurourevue

花とアリス

2004年。日本。
監督・脚本・音楽:岩井俊二
キャスト:鈴木杏(荒井花)、蒼井優(有栖川徹子)、郭智博(宮本雅志)、相田翔子(有栖川加代)、阿部寛(アリスの母の連れの男)、平泉成(アリスの父)、木村多江(堤ユキ)、広末涼子(編集者現場担当 )、大沢たかお(リョウ・タグチ)、坂本真(洩津当郎)、石川伸一郎(佐藤拓哉)、伊藤歩虻川美穂子ふせえり池永亜美相坂真菜美松尾れい子篠原さやキムラ緑子大森南朋、叶美香、森下能幸ルー大柴アジャ・コング

 岩井俊二の映像世界にはこういった少女漫画的世界観があっていると思った。「リリイ・シュシュのすべて」や「スワロウテイル」はそのテーマの詰め込みすぎ観がどうしてもぬぐえなかった(それがまた効果を挙げていたのも事実だけど)し。岩井俊二の原点は「打ち上げ花火、下から見るか横から見るか」なのだと思った。だからこういった、思春期の心の微妙な移り変わりを表現するには、もっとも適した手段なのだと思う。勝手な願いだけど、ジョージ朝倉の短編とか、岡崎京子の「リバーズエッジ」とか、撮ってほしいなんて考えた。
 無論、岩井俊二の世界観特有のごちゃ混ぜ感は健在で、多くのカメオ出演があったり、落語やバレエや祭りの風景が絡んでくるところなんか最高。それでいて、映像は美しいし。無駄な映像はひとつもない。
 蒼井優のほうが目立っている感じはあった。あとあの中国からの留学生の写真はうますぎだろ。あと、落研部長の口癖「っつって」はうつりそうだ。
88/100

花とアリス 通常版 [DVD]

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