OKINAWA MOVIE LIFE

沖縄(宮古島)在住の映画好き。ツイッターは@otsurourevue

暗黒大陸じゃがたら「南蛮渡来」 

 80年代の日本インディーシーンで活躍したドロドロファンクバンド、じゃがたらの1stアルバム。1982年リリース。バンド名にアフリカを意味する隠語が含まれていたのが意味深い。
 一聴しておもったのが、意外とギターがファンクっぽくないなっていうこと。なんだかパンクに使われてそうな軽い感じがする。「季節のおわり」なんてパンクっぽいし。
 それでも、「でも・デモ・DEMO」「BABY」「アジテーション」「クニナマシェ」のグルーヴはすごいと思うんだ。何ていうか、生命力溢れるビートだ。特に「でも・デモ・DEMO」は言葉の乗せ方から鬼気迫っていて、精神はパンク、そいつがファンクのアフリカンビートを借りて溢れ出している、とかそんな気がする。
 ボーカリストの江戸アケミのデビューは遅くて、年齢的には30歳。昔はじゃがたらのヒストリーを載せたHPがあって、今では無くなったみたいだけど、それによるとキリスト教と折り合いが合わなかったり、精神の疾患を患ったりと波乱万丈な人生を歩んでいる。こんなバンドがいたってとこを忘れちぃけないよな。
 ボーナストラックは彼らが多分「財団法人じゃがたら」名義だった頃に作ったデモテープから「元祖家族百景」と「ウォークマンのテーマ」。チープでユーモラスな歌詞が特徴的。きっと今だったら2chFLASH作られるだろうな、なんて不遜なことを考えた。
76/100

南蛮渡来

南蛮渡来