OKINAWA MOVIE LIFE

沖縄(宮古島)在住の映画好き。ツイッターは@otsurourevue

スピッツ「Crispy!」

 スピッツの4枚目のアルバム。1993年発表。
 それまでの方向性からよりわかりやすいポップに転化したといわれる作品。「惑星のかけら」までのロックで妄想的で、日本のモリッシーだのリヴァース・クオモだのの言葉を連想させたスピッツとはちょっと違う感じ。
 季節柄「夏が終わる」という曲が好きだったりするのだけれど、この曲ってどっかシティーポップっぽいんだよね。弦楽器入ってるし。それまでのアルバムでギターを聞かせた同時代のインディーバンドの影響が強かったスピッツを聞いた後だと拍子抜けかもしれない。
 だけどこの曲はやはり名曲。日本人が共通の原風景として持つ夏の終わりの寂しさをうまく表現している。それまでのロックにこだわりを持っていたオタクなスピッツだったらここまでは出来なかったと思う。
 こういったことに代表されるように、スピッツの表現の幅を広げたという意味で重要なアルバムだ。これがあるからこそ「空の飛び方」「ハチミツ」はあるわけで。
 メロディの質もいいし。「タイムトラベラー」「君だけを」なんて名曲だし。

Crispy!

Crispy!