OKINAWA MOVIE LIFE

沖縄(宮古島)在住の映画好き。ツイッターは@otsurourevue

劇場版仮面ライダー電王 俺、誕生!

 平成ライダーシリーズの映画化7本目、らしい。
 ふと考えてみた。自分にとってまったく門外漢なものをいきなり見てみたらどんな反応が自分の中で起こるだろうか。自分にとって門外漢なものって何だ?それは特撮だ。そんなわけでぶらりと映画館に入ってみた。
 館内は泣き出す子供がいたりする、マナーとしては最低に位置する状況。けど、自分もきっと子供だったら同じようなことをしていたのかもしれない。
 同時上映はゲキレンジャーの映画版で、これは完全に子供向け。どうして自己紹介するたびに爆発するの、とか、第一香港でやる必要性がないでしょ、とか心の中で突っ込みながら見た。ゲストだとインリンの演技は最低。小野真弓の演技は漫画的演出に助けられて割とよかった。この漫画的演出も特徴だと思う。最初、メレ役の女の子が白石美帆かなと思ったのだけれど、正解は平田裕香だった。「フードファイト」以来久々に演技を見たかもしれない。マンガ演技だったけど好印象だったのでがんばってほしいです。
 インターバルの変なアニメは置いといて、本編。
 ライダー電王のほうはまったく設定などを知らない状態で見に行ったので集中して見たのがよかったのか、電車が出てくるところには戸惑いながらも比較的すんなり入っていけた。あのモモタロスたちの雑談的な空気はすごく面白いと思ったし、石丸謙二郎が出てきたのにはびっくりした。ゲストにほしのあきが出てたのにも。
 おそらくは、モモタロスたちが各時代の良太郎に乗り移ってライダー5人になって戦うところなんてのは、まさに映画版ならではの豪華シーンという感じがして、自分の中の男の子回路が反応するのがわかった。でも、すれっからした大人のぼくにとって、それよりも印象深かったのはラストの電車の仲、ヒロインのハナ(白鳥百合子、かわいい!)が子供のころの良太郎に両親の顔を思い出させてくれるよう電車のオーナー(石丸謙二郎)に頼むのだけど、オーナーが規則だからだめですという。そこで現在の良太郎が、「いいんだよ。ハナさん。」という。しかしそこで窓の外には雪が降り始めた。そして、良太郎が生まれた日に病院から出てくる良太郎の家族を見ることができたのだった、というシーン。この瞬間の石丸さんの表情がたまらない。ああいう大人になりたいものだ。
 正直に言えばタイムパラドックスが気になったけど、久々に楽しめた作品でした。