OKINAWA MOVIE LIFE

沖縄(宮古島)在住の映画好き。ツイッターは@otsurourevue

遠くの空に消えた

 行定勲監督のオリジナル作品。主演は神木隆之介、ささの友間、大後寿々花
 評価は散々みたいだけど、ちょっと面白かった。ただ、スクリーン効果はあるだろうな。DVDとかで観たら途中で観るのやめてたかもしれない。
 よく言われているのは、場面場面で登場人物の性格が変わってしまうところ。脚本のミスだなあ。映画は連載漫画やTVドラマと違って一貫した計画からとられる印象があるのだから、構成がかっちりしていないことが余計目立ってしまうのだ。
 序盤は結構好き。ホーンが印象的なBGM。滑るギリギリみたいなギャグ。漫画的な登場人物など(クストリッツァのパクリらしい)。結構好きだ。酒場の雰囲気も好き。
 あと、時折挿入された岩井俊二風映像も嫌いではない。三浦友和大竹しのぶ小日向文世鈴木砂羽などで繰り広げられる大人のエピソードも悪くないと思う(これだけで作ってくれりゃいいのに)。反対に、伊藤歩パートは余計。この辺、師匠の岩井俊二とのわかりやすい差が出てしまった。
 その辺の要素だけかなあ。後半「奇跡」が起こるシーンは少し泣いたのだけど、その後どうにも真剣にとってるようには思えない(笑える)映像が来て涙が引っ込んだ。つまりこの監督、撮りたい映像をつなぎ合わせているだけで、その前後まで気を配ってない印象がある。
 もし渡辺あやが脚本についていたらまた違ったのだろうなと思った。

遠くの空に消えた

遠くの空に消えた