ザ・マジックアワー
三谷幸喜監督作品。
この作品の公開前後はマジックアワーのキャストがどの番組にも出演しまくっていて、ちょっと興ざめだった。しかも一番出演していたのが三谷さん本人だったりするだけに。
ただ、やっぱり面白い。もうそれ以外の言葉は要らないと思った。笑いを説明する事ほど不毛なことはないのであまり詳しくは触れないけど、佐藤浩市のカッコつけが笑いにつながっているところがよかった。
三谷さんは決して新しいことをやっているわけじゃなくて、ビリー・ワイルダー直系の伏線の張り方を中心に、雰囲気づくりもワイルダーの影響がこの作品は強いと思った。それが今三谷幸喜の名前がひとつのブランドになっているのもこういったスタンダードな作劇があまり見られない、やったら三谷幸喜のパクリと思われる、ってのがあるんだろうなと思った。自分的には三谷幸喜のポジションは作家として理想的なところにあると思います。
そしてこの作品、2時間越えの長丁場にもかかわらずひと時も飽きることがなかったのが最高だった。