OKINAWA MOVIE LIFE

沖縄(宮古島)在住の映画好き。ツイッターは@otsurourevue

先週の読書記録

あけましておめでとうございます。今年もよろしくです。
3ヶ月ぶりの日記。だいぶ放置してしまいました。
最近は 読書メーター - あなたの読書量をグラフで記録・管理 のほうにばかりかかりきりで、こちらのほうで読書の感想は書いているのだけれど。
一本化しようと思ったのでしばらくはその記録を載せることにします。
2009年1月5日 - 2009年1月11日の読書メーター
読んだ本の数:9冊
読んだページ数:3671ページ

わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)
これから読む人のために、何も語っちゃいけない小説だな。ひとつ言うなら、なかなか全体像がつかめなくて、それは語り手の倫理が理解をストップしているからなのかもと思い、そう考え始めた時には主人公と同調していて…。数日前読んだ「疾走」と似た読後感。
読了日:01月11日 著者:カズオ・イシグロ
重力ピエロ (新潮文庫)重力ピエロ (新潮文庫)
下らないと思えるほどの帳尻合わせにひかれた。その下らなさは読書感想を携帯で打ち込み続ける行為に似ているのかもしれない。その下らなさでもって、のうのうと生きている人間に一撃を加えているのが、伊坂の小説なのかも。
読了日:01月11日 著者:伊坂 幸太郎
愛の続き (新潮文庫)愛の続き (新潮文庫)
一言で言えばストーカーの話なんだけれど、ずっと不安定な足場で歩かされて、気付けばとんでもないところにいるような感じ。怖い。
読了日:01月10日 著者:イアン マキューアン
ツ、イ、ラ、ク (角川文庫)ツ、イ、ラ、ク (角川文庫)
最初ははまれないなーと思った。なかなか物語が始まらない。中学に入っても始まらない。始まっても派手な始まり方じゃない。しかし、確かに加速していって、いつの間にか世界に入り込んでいた。中学時代が映画的描写だとすれば大人になってからはテレビドラマの描写だ。次々に場面が変わり、最終回まで持っていかれてしまう。登場人物にとっての折り返しの年齢、14と34の間に読んだのは悪くなかった。
読了日:01月09日 著者:姫野 カオルコ
星を継ぐもの (創元SF文庫)星を継ぐもの (創元SF文庫)
できれば前情報も何も持たずに、ただ今あなたが持っている常識だけを持って読んでほしい。科学と歴史ほどスリリングなミステリーはないと感じた。
読了日:01月09日 著者:ジェイムズ・P・ホーガン,池 央耿
外交敗戦―130億ドルは砂に消えた (新潮文庫)外交敗戦―130億ドルは砂に消えた (新潮文庫)
あとがきで筆者が述べているとおり、努めて事実と距離をとろうとしており、読者が自分の考えを挟み込む余地が残されている。交渉においては相手側と自分側の両方と戦わねばならないことを実感。湾岸戦争をきっかけに戦後以来先送りにしてきた外交の問題点が噴出したこと、さらには80〜90年代の方向性を誤っていたアメリカに翻弄されていた日本の姿が描かれています。
読了日:01月08日 著者:手嶋 龍一
疾走 下 (角川文庫)疾走 下 (角川文庫)
何と言えばいいんだろう。どこかしら私は一抹の希望を信じていたのかもしれないし、それは語り口によって知らず知らず促された希望だったのかもしれない。どうすればうまくいったかとか、そればっかり考えてる。設定は非常に抽象化されていて、だからこの物語の荒々しい波が際立つ。作者がどんな気持ちでこれを書いたのかが知りたい。読み返す体力は…ないな。
読了日:01月06日 著者:重松 清
疾走 上 (角川文庫)疾走 上 (角川文庫)
はじめに二人称の文体でふるいにかけられ、この語り口にはめられた読者はまさに「疾走」していく物語に翻弄される。希望の光が見えないまま下巻へ。
読了日:01月06日 著者:重松 清
どろぼうの名人 (ガガガ文庫 な 4-1) (ガガガ文庫)どろぼうの名人 (ガガガ文庫 な 4-1) (ガガガ文庫)
文学とエンタメをわけるもの。エンタメの視線が他者を意識したものであるのに対し、文学は視線が内を向いている。その意味で本作品は文学的といえる。ストーリーが主役でない点も含めて。
読了日:01月05日 著者:中里 十

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