先週の読書記録
二極化の傾向
2009年3月23日 - 2009年3月29日の読書メーター
読んだ本の数:6冊
読んだページ数:1772ページ
■I'm sorry、mama. (集英社文庫 き 16-2)
うわー、何というか…。仮に私に文才があったとしても、この母性を始めとするあらゆるモラルを否定する小説を発表する勇気はない。ただ、いたずらに嫌悪感を表明するのも間違いだと感じる。ここにあるのは、人間の根源的な憎しみを凝縮したもの、そこに自分を少しでも見出だしてしまうから目が離せない。「疾走」「隣の家の少女」の次はこれを。
読了日:03月29日 著者:桐野夏生
http://book.akahoshitakuya.com/b/4087462307
■ミミズクと夜の王 (電撃文庫)
本を読んで泣くのは悪いことじゃない。それが衆人環境でなければ…。宮崎駿は今すぐこれを映画化すべきだ!そして多くの人にこの物語に触れてほしい。登場人物のすべてがいとおしい良質な児童文学だった。
読了日:03月29日 著者:紅玉いづき
http://book.akahoshitakuya.com/b/4840237158
■これはゾンビですか?1 はい、魔装少女です (富士見ファンタジア文庫 き 3-1-1)
あー、ベタベタ。タイトルほどの斬新さはなかった。キャラもテンプレートだし、犯人がちょっと意外だったくらい。ラストの展開はちょっと燃えたが。作者もハルナとユーのどちらをヒロインにするか決めかねているような印象を受けた。アニメになったら禁書みたいに当たるかも。
読了日:03月28日 著者:木村心一
http://book.akahoshitakuya.com/b/4829133708
■電波女と青春男 (電撃文庫)
わー、メタメタ。地の文の言葉遊びが面白い。ナボコフが2chにはまったらこんな文体になるのだろうなとか思った(大袈裟だが)。ストーリーは、冷静に見たら起伏らしい起伏はないよね。ただ謎が残っているところ、ちょっと不吉なふいんきなど、続巻を期待させるものになっていると思います。
読了日:03月28日 著者:入間人間
http://book.akahoshitakuya.com/b/4048674684
■現代の国際政治 (講談社学術文庫)
冷戦構造の終着を機に冷戦時代の各国の政治動向について捉え直した書で、かなり分かりやすくまとめられていると思う。特に、冷戦構造の軸となるアメリカとソ連のイデオロギーの対立について論じた「第一章_二つの異質の普遍主義」は目から鱗だった。
読了日:03月26日 著者:高坂正尭
http://book.akahoshitakuya.com/b/4061589040
■経済ってそういうことだったのか会議 (日経ビジネス人文庫)
自分の中の断片的な知識が繋がっていく快感を覚えた。考えに同調できない部分もあったし、身近さを前面に出しているためすべてを網羅しているわけではないが、今まで読んだ経済の本の中で一番わかりやすかった。
読了日:03月24日 著者:佐藤雅彦,竹中平蔵
http://book.akahoshitakuya.com/b/4532191424