ほえる犬は噛まない
韓国の人気監督・ポン・ジュノの作品。
ポン・ジュノというと去年公開された『母なる証明』か『殺人の追憶』が代表作になるのかな。あれもいい映画だったけど、なんだか暗いものを暗いままで表現されている気がして、少し違うと思った。
その点『ほえる犬は噛まない』は非常にスタイリスティックだ。
『ほえる犬は噛まない』は、ペ・ドゥナの黄色いレインコート姿がとにかく印象的で、犬泥棒を探して(仕事ほっぽらかして)躍起になり走り回る彼女の姿がとにかくかわいい映画。
とはいえ、ポン・ジュノらしい毒もちりばめられているわけだけど。
『母なる証明』にあった、弁護士たちがカラオケボックスで主人公の母に示談を要求する場面のユーモア。『母なる証明』ではテーマが重すぎて笑えなかったけど、この映画で出てくる似たような場面では笑える。
笑えるけれど、ちょっと笑うことに罪悪感を感じるようなユーモア。それがこの監督の持ち味だ。
ちなみに原題は「フランダースの犬」の意味らしい。
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